人民銀の記念貨幣35年で百種類以上 なぜこんなに人気?

人民網日本語版 2019年12月25日11:28

中国人民銀行(中央銀行)が12月18日、2020年の訪れを記念する硬貨を発行すると、各地ではものの数秒で売り切れたという。今年に入ってから、人民銀はたびたび記念貨幣を発行し、広く市場の注目を集めてきた。少し前には、初の変形デザイン記念硬貨「泰山コイン」が売り出されてすぐに完売し、額面5元(1元は約15.6円)のところ、今は24元の値がついている。

記念貨幣はなぜこれほど広く注目を集めるのだろうか。発行する目的は何だろうか。記念貨幣の値はなぜ上がったり下がったりするのか。

初の変形デザイン普通記念硬貨はたちまち売り切れ

人民銀は11月28日、文化と自然の両方を兼ね備えた複合遺産として登録された世界遺産・泰山をモチーフとした普通記念硬貨を発行した。額面5元、角が丸みを帯びた正方形、外接円の直径は30ミリメートル、材質は銅合金、発行枚数は1億2千万枚だ。

この硬貨は人民銀初の変形デザイン普通記念硬貨であり、発行されるとすぐに市場から注目された。公式発行ルートの1つである中国建設銀行の公式サイトのデータでは、北京地区で予約を開始すると、わずか10分で予約枚数が248万枚を超え、11月21日午前0時40分の時点で、北京地区ではオンライン予約が予定枚数に達した。予約できなかった人は、朝早く営業スポットまで行って予約するしかなかった。システムでは同日午後3時40分の段階で、北京地区のオフライン予約が予定枚数に達したことが表示された。

「今回の泰山コインは特別で、コレクションする価値があると思った」。こう話す北京市民の梁さんは、かなりの記念硬貨をコレクションしており、西蔵(チベット)自治区成立50周年記念硬貨から酉年記念硬貨まで、いろいろなテーマのコインがそろっているという。「最初の記念硬貨は友だちからのプレゼントで、辰年の記念硬貨だった。自分は辰年なので。それ以来、人民銀行が毎年発行するいろいろな記念硬貨に注目するようになり、気に入ったものや、特別な意味があると思ったものは、1セット買うようにしている」。

記念貨幣とは何か?

記念貨幣は国が世界の、または自国の政治的、歴史的、文化的に重大な出来事、優れた人物、名所旧跡、珍しい動植物、スポーツイベントなどを記念して発行する法定通貨である記念貨幣のことを言う。流通する記念貨幣と流通しない記念貨幣がある。中国では流通する記念貨幣は普通記念貨幣とも呼ばれ、硬貨のものも紙幣のものもあり、材質は銅、ニッケル、亜鉛などの卑金属が多い。流通しない記念貨幣は金銀記念コインとも呼ばれ、材質は金や銀などの貴金属が一般的だ。普通記念貨幣は現行の人民元のもつ役割と同様、額面の金額の価値で流通する。

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