北方の冬は、寒風が吹きすさぶ。都市の大通りを歩き、周囲に目を向けると、色とりどりの花々が咲き乱れていると思いきや、それらは全てマスクだ。マスクを着用することは、医学的に病気を予防するためだけではなく、今では流行の一つであることは間違いない。春にはあちこち舞う柳絮対策に、夏は日焼け防止のため、秋は防塵のため、そして冬は防寒のためにマスクをつける。こうして春夏秋冬年中マスクを着用するのは、「イケてる」ことなのだ。北京青年報が伝えた。
だが、マスクを着用するのは、本当に良いことなのだろうか?
実は、長期的なマスク着用は、害となる恐れがある。
マスクによって、その防塵効果も異なってくる。防護型マスクをむやみに着用することは控えた方がいい。というのも、この種のマスクは、分厚い素材で作られているため、着用すると呼吸しづらくなり、酸欠状態に陥り眩暈を起こすこともある。たとえ使い捨てマスクであっても、長期にわたり着用することは、子供や呼吸器疾患がある人にとっては、呼吸の妨げとなり、スムーズに呼吸できなくなる恐れがある。
さらに、マスクの着用は、自然界に対する身体の適応力を低下させる可能性がある。気道の粘膜の下には毛細血管が縦横無尽に走っており、冷たい空気を吸い込むたびに、鼻腔内の粘膜が、まるで加湿器のように冷たい空気の温度や湿度を上げて、空気が肺に入る頃には体温と同じくらいの温度になる。そのようなプロセスによって鼻腔や気道が鍛えられ、人体の防寒能力が高められる。しかし、もし長時間マスクを着用し続けると、気道が鍛えられることがなくなり、鼻腔内の粘膜も脆弱になり、鼻腔に本来備わっていた生理機能が損なわれ、少し冷え込むとすぐに風邪をひきやすくなる。
さらにマスクを使用するプロセスで、その保管方法が適当でなければ、マスクに細菌が繁殖しやすくなり、細菌感染のリスクが高まる。多くの人が、マスクを外したあと、ポケットや鞄に何気なく放り込むが、ポケットや鞄にはお金が入っている場合が多く、マスクに病原菌を運ぶ役目を担い、再びマスクをつけたときに病気に感染する可能性が高くなる。
そのため、長期間にわたるマスク着用は、仕事上必要な場合以外は、どうしてもつける必要がある時だけにするのが一番だ。一部の若い人は、マスクがファッショナブルでイケてると思っているが、適正ではない着用は、身体にダメージを及ぼす恐れがあるため、むやみやたらに着用することは避けた方が賢明だ。それにマスクを外した姿の方がずっと美しいに決まっているのだから。(編集KM)
「人民網日本語版」2019年12月24日