生活情報サービスサイト・58同城が19日に発表した報告によると、2020年の春節(旧正月、今年は1月25日)連休後、企業が支払う賃金(月収ベース)の平均は6420元(1元は約15.9円)となり、前年同期比5.79%上昇した。このうち技術関連と配達関連の仕事は上昇幅が全体の平均を上回り、ハウスキーパーの仕事も賃金が目に見えて上昇した。中国新聞網アプリが伝えた。
テレワーク可能で技術職の賃金が目に見えて上昇
同報告のさまざまな仕事の賃金に対する分析によると、技術関連の賃金が目に見えて上昇し、上昇率は22.44%にも達した。このほかアルゴリズムエンジニアと研究開発エンジニアの賃金も前年同期に比べて30-40%も上昇した。
分析によると、情報技術(IT)関連の仕事はオンライン化率が高く、新型コロナウイルスによる肺炎の影響が少ないことから、この仕事に従事する人々はオンラインのテレワークをスムーズに再開することができ、収入も年々上昇傾向にある。また新型肺炎がスマートシティ建設、企業のオンライン化発展にも新たな挑戦を突きつけ、5G、人工知能(AI)、ブロックチェーンなどの技術の応用が加速し、関連の技術者への市場のニーズが増大したという。
このほかに求人の多いネットワーク・オンライン顧客サービス、オンライン販売の賃金も小幅に上昇し、ここからオンライン化したサービスが情報社会における企業の発展トレンドになることが予想される。
食品配達員の平均月収が7056元に
20年の春節後、配達関連の仕事は賃金上昇幅が全業界の平均を上回った。データをみると、春節後のサプライチェーン管理の賃金上昇幅は29.57%、貨物輸送の運転手は23.40%、仕分け作業担当者は9.06%だった。
外食分野では、デリバリー配達員の月給は5806元から同21.52%増の7056元に上昇した。一方で、店員の賃金は同9.20%低下した。
分析によると、消費者が新型肺炎との戦いの中で、ネットショッピング、オフライン配達を相次いで選択したため、物流業界の業務量が増大し、関連の仕事の作業量も増加して、賃金レベルが上昇した。
また消費者はオフラインでの食事を減らし、オンラインで料理を注文するようになり、こうした外食のオンライン化により食品デリバリー配達員の賃金がより上昇した一方、レストランの店員の市場ニーズが低下し、賃金もこれにともなって低下した。
ハウスキーパーの賃金が18.18%上昇
生活面では、ハウスキーパーの収入が大幅に上昇し、20年春節後に賃金は18.18%上昇した。
同報告によると、一般家庭でのハウスキーパーの需要が増加し、優秀なハウスキーパーは高賃金で「引き抜き」しなければならくなった。このほか新型肺炎対策の期間には、多くのコミュニティがハウスキーパーを組織して環境整備と清掃、ゴミ処理、団地内の消毒を集中的に行うようになった。そこでハウスキーパーの賃金が市場ニーズの高まりにともなって急速に上昇した。
同報告のデータから、20年春節後に製造業の一般従業員の賃金は5197元となって9.78%上昇し、上昇幅は19年春節後の7.28%をやや上回ったことがわかる。
同報告は、「新型肺炎対策が進み、多くの医療用防護物資のメーカーが前倒しで生産を再開し、全力を挙げて生産に取り組んでいる。このことが関連産業である製造業の賃金を上昇させ、一般従業員の賃金を全体として押し上げることになった」と分析した。(編集KS)
「人民網日本語版」2020年2月20日