東京五輪の心配事は新型コロナウイルス肺炎だけではない

人民網日本語版 2020年02月18日10:19

新型コロナウイルスによる肺炎と診断された患者が日本で増加を続けるのにともない、この突如やって来た新型肺炎は東京五輪組織委員会にスポットライトを当てて世界中の目を向けさせることになった。「第一財経」が伝えた。

現地時間の14日、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会は記者会見を行った。同委と国際オリンピック委員会(IOC)はともに、「2020年夏季東京五輪の開幕までまだ5ヶ月以上あるが、『プランB』というものはない」と述べた。

同委とIOCがこの1ヶ月間近くにこうしたコメントを出したのは今回が3回目だ。第32回目となる東京五輪は7月24日から8月9日まで、第16回目の東京パラリンピックは8月25日から9月6日まで、それぞれ開催される。

日本の安倍晋三首相は今年2月初め、「東京五輪中止の協議や検討は一切行われていない」と強調した。

2月16日の段階で、日本で新型肺炎の感染が確認された患者は400人を超え、中でも「ダイヤモンドプリンセス号」の患者は70人増加して355人に達した。日本国内の患者数は現在は55人だ。

13日には患者1人の死亡が確認されたと同時に、医療従事者の感染および人から人への感染も起きた。

同委とIOCは五輪開催に自信をみせるが、新型肺炎が五輪に与えるかもしれない影響を懸念する人は増えている。

世界保険機関(WHO)西太平洋地域事務局(WPRO)の事務局長を務める感染症の専門家・尾身茂氏は、「率直に言って、今、私たちには新型肺炎が五輪開始前に終息すると判断するに足る十分な科学的根拠はない。今や新型肺炎は日本に蔓延しており、安倍政権は水際対策によって感染の拡大を抑えようとするだけでは不十分だ」と述べた。神奈川県川崎市の川崎市健康安全研究所の岡部信彦所長も、「私たちは日本国内に一定数の感染者がいることを知っているため、政府に対策の重点を海外の感染症を日本国内に持ち込まないよう予防することから日本国内での感染の拡大を予防することへ移すよう提起する」と述べた。

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