中国と世界保健機関(WHO)の新型肺炎合同専門家調査チームは24日夜、北京で記者会見を開き、中国側責任者で国家衛生健康委員会新型肺炎対応処置作業専門家チーム長を務める梁万年氏と、WHO側責任者でWHO事務局長補を務めるブルース・エイルワード氏が調査チームの実地調査状況を説明し、記者の質問に答えた。
中国側責任者で、国家衛生健康委員会新型肺炎対応処置作業専門家チーム長を務める梁万年氏は記者会見で、次のように説明した。
1. 新型コロナウイルスに対する認識について
異なる場所で分離された104株の新型コロナウイルス株に対し全てのゲノムのシークエンシングを行った結果、相同性が99.9%に達することが確認され、ウイルスに明らかな変異は認められなかった。
2. 新型肺炎の疫学特性について
伝染病ネットワーク直接報告情報システムのデータと湖北省武漢、広東省深セン・広州、四川省成都などの実地調査に基づき、合同調査チームは新型肺炎の疫学特性について以下のように認識している。
(1)人口学的特性
患者の平均年齢は51歳で、30-69歳の患者が77.8%を占め、77.5%の症例が湖北省で確認されている。
(2)動物宿主
現時点の研究結果によると、コウモリが新型コロナウイルスの宿主である可能性があり、センザンコウは新型コロナウイルスの中間宿主の一つである可能性がある。
(3)感染経路
現在のところ、呼吸器の飛沫感染と接触感染が主な感染経路であると考えられる。一部の感染者の便から新型コロナウイルスが検出されており、糞口感染のリスクが存在する。新型コロナウイルスはエアロゾル感染の可能性もあるが、中国では主な感染経路にはなっていない。
(4)家族内集中性
広東省と四川省の実地調査の結果から見て、密集型の感染の78-85%が家族間で起きている。
(5)濃厚接触者の管理
広東省と四川省で、現地の疫学従事者は確認されたほぼすべての濃厚接触者に対して追跡と医学的観察を行っており、約1-5%の濃厚接触者が実験室での検査で陽性であることが確認された。
(6)感染のしやすさ
新型コロナウイルスは新しい病原体であるため、どの年齢層の人も新型コロナウイルスに対する免疫力がなく、感染しやすい。(編集AK)
「人民網日本語版」2020年2月25日