車輪の消毒、靴底の消毒…過度な消毒は不要かつ有害

人民網日本語版 2020年03月02日10:44

コミュニティの職員が宅配便に消毒液をスプレーする必要はあるだろうか。家庭内に紫外線ライトを設置すれば空気中の消毒ができるだろうか。2月27日に開かれた北京市新型コロナウイルスによる肺炎の感染対策記者会見で、市疾病予防管理センターの劉暁峰副センター長は市民に対して、過度な消毒は非科学的であるばかりか、有害かつ無益であると注意を促した。北京日報が伝えた。

過度な消毒に当たるのはどのような場合だろうか。劉氏によると、車輪の消毒、マンション通路の空気消毒、靴底の消毒、宅配便外部包装の消毒、開けた地面の消毒はいずれも過度な消毒に当たるという。劉氏は「これらはウイルス感染の重要なルートにはならない。環境中には多くの微生物が生存しており、圧倒的多数のものは人から人に感染しない。疾病の発生は、病原微生物との接触方法、毒性、数、作用する時間との間に高い関連性がある」と説明した。

劉氏によると、日常生活における頻繁な手の消毒も必要ないという。「手はそもそも無菌ではない。日常的な仕事・生活環境において、手で食べ物や清潔な物に触れる必要がある場合に予防目的で消毒するのも良いが、こまめに手洗いをすれば十分なことが多い」

家庭内に紫外線ライトを設置し、空気と物の消毒を行う人がいるが、劉氏はこれに対し、「これは間違ったやり方だ。紫外線の過度の照射により失明、皮膚がんに至る場合もある。このような消毒は目的を達成できない上、人体を傷つける可能性がある。また日常生活において過度に消毒剤を使用すべきではない。毎日、常に消毒剤を使えば、肌の粘膜を損ねる原因になる」と述べた。

「病原微生物または有害微生物の汚染が存在するか存在しうるため感染が生じうる場合のみ消毒が必要だ」。劉氏によると、家庭内に感染者がいれば消毒を行い、隔離する必要がある。家族に感染者がいなければ清潔な環境を維持すれば十分で、消毒をする必要はない。人が密集し、人々の健康状況が不明な公共の場においては、日常的に清潔にする頻度を上げるべきだ。手がよく触れる部分の消毒をする。空気の消毒は通風・換気が適している。(編集YF)

「人民網日本語版」2020年3月2日

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