中国のインターネット就職情報プラットフォーム・BOSS直聘が27日に発表した「2020年春の就職市場追跡報告」によると、春節(旧正月、今年は1月25日)連休後の第3週に、2020年の新卒生向けの求人数は前期比16%増加したが、それでも前年同期と比べると44%減少し、社員100人以下の小規模・零細企業の求人数は同52%減少した。連休後10日の全体の減少幅49%や小規模・零細企業の減少幅60%に比べて、新卒生の求人は回復しつつあるが、求人規模はまだ明らかに十分とはいえない。中国新聞社が伝えた。
同報告によれば、求職への圧力が増大したため、一部の新卒生は自ら期待する賃金の条件を引き下げた。春節後の第3週には、20年新卒生が期待する賃金の平均は前週比4.9%低下して6480元(約10万700円)になった。このうち本科(4年生大学)と大専(短大に相当)の新卒生の期待する賃金と雇う側が提示した賃金はほぼ接近し、修士以上と大専以下では新卒生の期待する賃金が提示された賃金を上回った。
データによると、春節連休後の第3週には、南部地域の新卒生の求人数が目に見えて増加し、主要都市のうち広州、杭州、厦門(アモイ)、仏山の新卒生の求人数の前期比増加率が40%を超えた。同報告は、「このペースが保たれれば、南部主要都市の新卒生の求人規模はこれから2週間ほどで2019年同期の水準を回復すると期待される。その一方で、中部地域と北部地域の新卒生の求人の増加ペースは相対的に遅い」との見方を示した。
都市の選択をみると、20年の新卒生に最も人気がある都市は引き続き北京、上海、広州だが、19年同期に比べれば希望者はそれぞれ10%以上減っている。新一線都市では成都と杭州が引き続き1位と2位に並んだ。
BOSS直聘研究院のデータでは、連休後第3週には、不動産・建築を除いて、業界大分類のすべてで新卒生の求人数が前週に比べて全面的に増加した。中でも機械製造業と電子通信業界は増加率が40%を超え、インターネット、金融、専門サービスなどの人気分野もそれぞれ20%を超えた。
前週に比べて成長傾向にはあるものの、各業界の新卒生の求人規模は19年同期に比べればなお大きな隔たりがあることには注意が必要だ。(編集KS)
「人民網日本語版」2020年2月28日