商品配達だけでなく出張サービスも
「デリバリー」という言葉にはより多くのことが含まれるようになっている。牛乳やコスメ商品、書籍、文房具などの小売商品の配達のほか、エステや家事などの「出張サービス」も増加している。
「餓了麽」のアプリの「おつかい」機能には、「万能なお兄さん」という項目があり、「列に並んでもらう」、「彼女に謝罪してもらう」、「病院に検査結果を取りに行ってもらう」など、いろんなサービスが列挙されており、ユーザーは、「『餓了麽』でこんなことまでしてもらえるのか!?」と目を丸くしている。
丁さんは取材に対して、「どんな要求でも、法律を犯さず、自分にできる範囲である限り、僕たち配達員はできる限りのことをしてお客さんのニーズに応える」とした。ただ、「今のところ、『出張サービス』の利用者はそれほど多くなく、多いのはやはり代理購入と料理のデリバリー」という。
業界関係者は、「『出張サービス』となると、配達員やプラットフォームに対する要求が料理のデリバリーとは大きく異なる。例えば、薬を届けるとなると、一層スピーディーさが必要になる。バックグラウンドで配達員に配達依頼を送る時、薬の配達の依頼を優先しなければならない。一方、衣服やコスメ系ならそれほど急ぐ必要はない。そのため、優先度は低くなる。配達員の業務の流れや規範も含めた物流計画や手配は、状況によって差が生じる」との見方を示す。
ECが急発展していることは、デジタル化のパワーの証明であるものの、中国国内のサービス業のデジタル化は依然として緩慢なままだ。業界関係者は、「サービス業のデジタル化は、登場したばかりの新しいコースと言える。『餓了麽』や『美団』のようなライフサービス系アプリは、フロントエンドにおいて引き続きユーザーの『身の回りニーズ』に焦点を合わせ、ユーザーに応えていくだろう。そして、バックエンドでは、引き続き事業者側のデジタル化が推進され、事業者がより効果的にユーザーの獲得と管理を行って、経営効率を向上することができるようサポートしていくことになるだろう」としている。(編集KN)
「人民網日本語版」2020年8月7日