これらのワクチンは世界各地のウイルスに有効だろうか。尹氏は、「科興は米国、欧州、中東などで遺伝子配列の異なるウイルス20株あまりの検体を採取し、ワクチンの免疫血清がウイルスを中和することができたので、このワクチンは世界で効果を発揮することが予測される。この不活化ワクチンは37度の環境に1ヶ月間置いておくことが可能で、有効期間は現時点では3年間となっている」と述べた。
人々は発売の時期だけでなく、ワクチンの供給量が追いつくのかどうかに最も関心を寄せている。取材したところでは、上述した2社だけで初年度の生産量は6億回分に達する見込みという。
中国生物は北京と武漢の研究所内にハイレベルバイオセーフティ生産設備を設置しており、第1期の両施設での年間生産量は3億回分に達し、第2期以降は10億回分に達する見込みだ。科興生物は今年3月末に新型コロナウイルス不活化ワクチン産業化建設プロジェクトをスタートし、中関村科技園の大興生物医薬産業拠点に製造現場を建設し、年間3億回分の生産が可能という。
中国では上述した3種類以外のワクチンの開発も急ピッチで進められている。開発が順調に進めば、ワクチン生産量は規模が引き続き拡大していくとみられる。
中国政府は、新型コロナウイルスワクチンが開発に成功し、実際に接種が始まった後は、世界の公共財として、発展途上国でも入手可能な価格になるよう寄与していくと約束した。(編集KS)
「人民網日本語版」2020年9月8日