中国の心血管疾患患者が3億3000万人に

人民網日本語版 2020年09月30日11:18

北京の地下鉄で最近、ある乗客が突然死したというニュースが注目を集めた。中国国家心血管センターの2019年の統計によると、中国では毎年、55万人が心臓突然死している。また、中国で心血管疾患の患者数は3億3000万人に達していると推計されている。中国新聞網が報じた。

資料写真:心臓マッサージの練習をする学生(撮影・董暁斌)。

中国の心血管疾患患者は3億3000万人に

2019年、医学雑誌「ランセット」に掲載されたある研究によると、中国の住民の1990年から2017年にかけての死因を分析したところ、1位は脳卒中で、以下、虚血性心疾患、肺がんと続いた。

中国国家心血管疾患センターが最近発表した「中国心血管疾患健康・疾病報告2019」(以下、「報告」)によると、中国で心血管疾患を患っている人の数は3億3000万人に達しており、うち、脳卒中が1300万人、冠心病が1100万人、肺性心が500万人、心不全が890万人、リウマチ性心疾患が250万人、先天性心疾患が200万人、末梢動脈疾患が4530万人、高血圧が2億4500万人と推計されている。

研究によると、農村の心血管疾患が原因の死亡率が、2009年に都市の水準を超え、その後もその状態が続いている。現在、心血管疾患が、都市・農村の住民の死因でトップとなっており、農村では45.91%、都市では43.56%を占めている。

「報告」によると、高齢化や都市化が加速するにつれて、中国の心血管疾患の患者が増加の一途をたどっている。今後10年、その数は引き続き加速しながら増加するとみられている。

研究によると、高血圧、高脂血症、糖尿病、肥満、喫煙、運動不足、不健康的な食習慣などが、脳心血管病の主な原因であると同時に、改善可能な要素ともなっている。

「報告」によると、1992年から2012年にかけて、中国の住民の食の構造が大きく変化した。例えば、平均炭水化物機能比が66.2%から55.0%に下がったのに対して、脂肪機能比が22.0%から32.9%に上昇した。

しかし、それに比例するかのように、中国人の運動量が減り、過体重や肥満が増加した。1991年から現在に至るまで、成人の運動量は約半分に減少した。2016年から2017年、中国全土の小中高校生で、基準の運動量に達していた学生の割合は29.9%から34.1%に増加したものの、主に、小学生や小学生に集中していて、高校生には変化がなかった。

軽視できないうつ病や喫煙が心臓に与える負担

研究によると、中国の急性心筋梗塞の患者のうつ病発生率が 21.66%と、健康な人の10.36%の約2倍となっている。

今月22日、世界保健機関(WHO)や世界心臓連合(WHF)、豪ニューカッスル大学が共同で発表した報告の研究によると、世界で毎年190万人が喫煙が原因の心臓病で亡くなっている。この数字は、わずか20年の間に、20万人以上増えた。

資料写真:(撮影・陳超)。

中国で2018年に実施された成人の喫煙をめぐる調査結果によると、15歳以上の男女の喫煙率は26.6%で、うち男性が50.5%、女性が2.1%だった。2010年から2018年にかけて喫煙率は減少傾向にあるものの、たばこの規制は今後も強化する必要がある。(編集KN)

資料写真:運動場で体操する学生たち(撮影・呂明)。

「人民網日本語版」2020年9月30日

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