一番最初の「iPhone」(アイフォーン)が発売されてから現在までの間に、ユーザー数は10億人を突破した可能性がある。「澎湃ニュース」が伝えた。
企業分析を手がけるアバブ・アバロン社がまとめたデータ報告によると、2020年9月にiPhoneのアクティブユーザー数は10億人を超えた。9月最終日のデータから推計すると、第1世代iPhoneが発売されてから4842日が経った。売り上げペースは鈍化したものの、携帯電話の歴史が始まって以来、これまでで最も成功した製品であることに疑問の余地はない。
18年以降、アップルはiPhoneの販売データを対外的に公表しなくなり、外部では当時、「iPhoneの売り上げがピークを迎えたためだ」と考えられていた。しかしこのデータ報告を発表したアバブ・アバロンのニール・サイバート氏は、「iPhoneの売り上げはまだピークに達していない。アップルが公表しないと決定したのは、市場が売上数だけを重視しがちで、端末の買い換え周期が長くなったことによる影響を見誤りがちなためだ」と述べた。
アバブ・アバロンはアップルを研究する米国の分析会社で、サイバート氏は創業者だ。
サイバート氏は、「iPhoneの売り上げが現状維持だったとしても、または低下したとしても、iPhone事業が全面的に悪化したということではない。それに対し、買い換え周期がより長くなったことが売上減少の主な原因だ。また売上高には消費者のブランド・ロイヤリティや満足度は反映されず、消費者が引き続きiPhoneを使い続けるかどうかがカギだ」と述べた。
またサイバート氏は、「iPhoneの売上高の鈍化は、スマートフォンの普及率が非常に高くなったこと、及びアップルがスマホ市場の中でも高級機市場に焦点を当てるようになったことが原因だ」と指摘した。
アバブ・アバロンの発表したデータでは、アップルは引き続き毎年約2千万-3千万人のiPhoneの新規ユーザーを獲得しており、新規ユーザーはその他のアップルのデバイスやサービスを購入してアップルの生態系に入ってくる。新規ユーザーはアップルウォッチやiPad(アイパッド)などのデバイスを購入するだけでなく、その一部が最終的にiPhoneを購入するという。
サイバート氏が提供したデータによれば、ここ2年間のiPhoneの売り上げには確かに起伏があった。19年初めには、中米貿易情勢が緊迫し、iPhoneの売り上げに実質的な落ち込みが一部みられた。過去12ヶ月間に、iPhoneの売上は19年初めと比べて12%減少し、例年2億1800万台に達していたのが1億9100万台になった。ただ、新型コロナウイルス感染症の前に、iPhone業務は徐々に改善する兆しがみられ、特に19年下半期から20年初めにかけてそういう傾向がみられたという。(編集KS)
「人民網日本語版」2020年10月28日