ポストコロナの中国経済は安定回復できるか?

人民網日本語版 2020年10月27日16:52

国家統計局が発表した今年第3四半期(7-9月)の経済データによると、中国経済はすでに復興の軌道を歩み出したという。今後の中国経済を展望すれば、どのようなリスクに直面するだろうか。復興の勢いを保つことはできるだろうか。中国社会科学院経済研究所が主催した「ポストコロナの経済の質の高い発展:2025年の中国経済に向けて——『経済研究』創刊65周年・『経済学動態』創刊60周年記念学術シンポジウム」では、多くの専門家が中国経済の見通しを議論した。中国新聞社が伝えた。

学界では、外部リスクが今後の中国経済が直面する最大の挑戦になり、未来の発展戦略の中では、「安全」が重要な位置に置かれるとの見方が広がる。

清華大学中国経済思想・実践研究院の李稲葵院長は、「2021年の中国経済はなお数多くの不確実性に直面することになり、中でも最大の不確実性は国外からやってくる。米国の大統領選挙を中心とした国際政治情勢の変化、世界の新型コロナウイルス感染症の新たな拡大や変化は、いずれも中国にとって打撃となる可能性がある」と述べた。

中国社会科学院の高培勇副院長は、「中国は国内の大きな循環を主体としつつ、国内と国外の2つの循環が相互に作用し合う新たな発展局面の構築を打ち出した。これは中国経済の安全が脅威にさらされる中で打ち出した計画構想であり、中国の産業チェーン、サプライチェーンは感染症の中で脅威にさらされており、国内の大きな循環の確実性によって国外の大きな循環の不確実性に対処しなければならない。外部リスクに直面して、第14次五カ年計画(2021-2025年)時期の中国経済は規模、成長ペース、質、効果と利益に焦点を当てるだけでなく、安全にも焦点を当てて、発展に『安全』の2文字を加えなければならない」と述べた。

外部の挑戦に直面する中で、経済の安定した発展を実現するために、中国の上層部は新たな発展局面の戦略的配置を打ち出した。新たな発展局面をどのように構築するかが、中国経済の目下の重要課題となっている。

中国人民大学の劉偉学長は、「新たな発展局面の構築とは協調してバランスの取れた発展を実現し、供給と需要の新たな発展段階における動態的バランスを実現し、発展モデルを転換し、供給側を中心に据え、国民の生産システムを固め、増強し、流れをスムーズにし、供給側の効率を高める。それと同時に、内需の拡大を基点とし、市場ニーズによって供給側構造改革を牽引し、『一帯一路』(the Belt and Road)のさらなる開放を進め、国内と国外の2つの循環が相互に作用し合う局面を実現する」と述べた。

中国深セン総合開発研究院の樊綱院長は、「2つの循環の局面で最も重要なことは供給側の問題だ。カギとなる産業への供給が断たれた状況に直面して、中国は独自イノベーションによる弱点分野の補強をさらに重視する必要がある」と述べた。

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