中日韓企業家の2021年についての予測 中国経済に最も楽観的 (2)

人民網日本語版 2021年01月14日14:47

調査で自国の社会・生活が感染症前の水準に戻る時期がいつかをたずねたところ、日韓の多くの回答者が答えた時期は中国の回答者よりも遅いと答えた。具体的に言うと、「今後1年間で社会・生活は感染症前の水準に戻ることができる」とした人は日本が27.5%、韓国が38.7%にとどまった。両国の回答者で「自国の感染症期間中の経済対策・支援政策に対してプラスの評価をする」人は中国を大幅に下回った。中国の回答者は「今後1年間で戻ることができる」が70%を超え、さらに「自国の感染症期間中の経済対策・支援政策は非常に優れたものだった」とした人が96%にも達した。

3ヶ国の経済のパフォーマンスに対し、回答者の見方は分かれた。21年の韓国経済への予測では、中日韓の回答者はいずれもポジティブな態度を示した。21年の日本経済に対しては、中国の回答者の60%と日本の回答者の90%が「より強くなると確信する」としたが、韓国の回答者の大半は「日本の21年の経済情勢は楽観的ではない」とし、6割近くが「今後1年間、日本経済は停滞するか悪化する」との見方を示した。

日本企業(中国)研究院の陳言執行院長は取材に、「日本と韓国は冬に入ってから感染症が拡大し続ける厳しい状況にあり、経済もこのため困難に陥り、不確実性がさらに増大した。中国と異なり、日本と韓国はワクチンと薬品の開発への投資が不十分で、感染症対策への力の入れ方が中国に遠く及ばず、欧米諸国のワクチンに希望を託している状況だ。両国の企業家はこのため経済回復はますます困難になったと感じている。また両国経済はこの10年近くは大きく好転したとはいえず、特に日本経済は長らく低成長にとどまっている。両国は中核電子部品技術を部分的に握っているが、最近は特に画期的な技術イノベーションが生まれていない」と述べた。

3ヶ国は世界の不確実性に非常に注目

調査結果によると、3ヶ国の回答者は外部環境がもたらす不確実性に非常に注目している。「中米貿易摩擦」を中国企業が直面する最も大きな不確実性と考える人は、中国は70.0%、日本は97.3%、韓国は92.5%に上った。また中日韓の企業家の多くが、「中米貿易摩擦は企業経営にマイナスの影響を及ぼす」との見方を示した。

また調査によれば、中国の回答者の6割近くが、「米国新政権はグローバル経済にマイナス影響を与えるだろう」と答えた。日本の回答者の7割以上と韓国の回答者の8割以上が、「米国新政権はグローバル経済にポジティブな影響を与えるだろう」とした。このほか、中国では6割近くが、「米国新政権は中米関係の改善にポジティブな役割を果たす」とした。日本の回答者の7割以上が、「米国新政権は中米関係に何の影響もない」とし、韓国ではこうした見方の回答者は39.0%だった。

韓国経済研究院の劉煥翊常務は、「感染症の影響により、韓国経済の回復が遅れる可能性が高く、中米貿易摩擦などの海外の経済環境悪化の問題が韓国経済にマイナス影響を与える。中日のCEO(最高経営責任者)たちはみな中米貿易問題の短期間での修復は難しいと予測する。そのため、この問題が輸出の比率の高い韓国にとっては不確定要因になる」との見方を示した。

遼寧社会科学院朝鮮・韓国研究センターの呂超首席専門家は、「中国は日韓にとって最も重要な輸出国であり、中国への安定的な輸出は両国企業の感染症期間中におけるパフォーマンスを大いに高め、両国経済にとって欠かすことのできない発展の契機になるだろう。中日韓3ヶ国の産業は補完し合い、密接不可分の産業チェーンを構成している」と述べた。前出の陳氏は、「日韓と隣り合う中国は、感染症をしっかり抑制しただけでなく、市場は広大で、両国の回答者から見ると、世界の不確実性の中にある確実性になっている」との見方を示した。(編集KS)

「人民網日本語版」2021年1月14日

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