中国の結婚・離婚ビッグデータ 婚姻件数最多は広東省、離婚件数最多は河南省

人民網日本語版 2021年03月22日14:10

中国民政部(省)の統計によると、2020年、中国の婚姻件数は813万1000組だった。2003年以来で最も少ない数で、最も多かった2013年より40%も少ない。第一財経が報じた。

結婚する人が最も多い年齢層は依然として25~29歳。1991~95年に生まれた若者だ。ここ40年のデータを見ると、中国の出生人口は、1987年にピーク(2508万人)を迎えた後、減少の一途をたどり、1991年には2300万人以下に、1994年には2100万人以下に、1998年には2000万人の大台を割った。

今後、95後(1995‐99年生まれ)、ひいては「00後(2000年以降生まれ)」が結婚適齢期へと入るものの、婚姻件数は今後も減少の一途をたどると予想されている。高い教育を受ける人が増え、都市は大都市化し、経済的プレッシャーが高まり、結婚・恋愛観念も変化しているのを背景に、結婚年齢は高まる一方で、晩婚、ひいては結婚しない人が増えている。

求人サイト・智聯招聘が最近発表した「2021中国の女性の職場での現状調査報告」によると、未婚の社会人に結婚しない理由を聞いたところ、女性の64.1%が「結婚は必要不可欠というものではない」と答えて最多を占め、次に多かったのは 、「結婚して生活の質が落ちるのが心配」で43.5%だった。男性で最も多かったのは、「経済的に余裕がない」で、53.6%だった。

婚姻件数最多は広東省 山東省は5位

統計によると、婚姻件数が最も多かった省トップ10は、広東省、河南省、四川省、江蘇省、山東省、安徽省、河北省、湖南省、雲南省、湖北省だった。全体的に見ると、婚姻件数は、各地の人口のほか、各地の人口の年齢構造とも密接な関係がある。

婚姻件数が最も多かったのは広東省で、63万3000組。広東体制改革研究会の彭澎執行会長は、「当省は常住人口が最も多い都市で、若者の割合も高く、結婚適齢期の人々が多い」と分析する。

戸籍人口が最も多い河南省の婚姻件数は62万5000組で、2位だった。ただ、経済規模が3番目に大きい山東省は、人口が1億人を超え、戸籍人口も少なくないものの、2020年の婚姻件数は48万7000組にとどまり、5位だった。

山東省の婚姻件数が少ないのは、人口の流出と関係がある。多くの若者が北京・天津・河北省、長江デルタ、広東省などの地域へ移転している。統計によると、2017~19年、山東省の人口純流出数は、41万9700人、19万5500人、19万9300人だった。その3年で合わせて81万4500人が流出したことになる。2014~19年の6年間を見ると、その数は105万7800人にのぼった。

そのため、山東省の人口の年齢構造は現在15歳以下と64歳以上の人口が多く、壮年の人口が低いという特徴を呈している。15~64歳の人口が占める割合は66.49%にとどまり、その割合は貴州省に次いで、全国ワースト2位だ。若者の占める割合が低いため、婚姻件数も自然と少なくなる。

厦門(アモイ)大学経済学部の丁長発准教授は、「山東省は伝統産業の割合が高く、石炭や鉄鋼などの重化学工業が際立っている。新興産業を見ると、広東省や江蘇省、浙江省に大きく水を開けられている。伝統のエネルギー・重化学産業に流れる若者は少ない」と分析する。

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