「曲がるコンクリート」、民家の耐倒壊性が10倍以上に向上

人民網日本語版 2021年03月23日14:24

西安建築科技大学草堂キャンパス教育部構造プロジェクト・耐震重点実験室で19日、招待を受けた中国各地の住宅建設、科学技術、教育及び建築工学業界の300人以上の代表者が共に、同大の高延性コンクリート材料・構造研究所が開発した「高延性コンクリート強化農家住宅」技術を使った「高延性コンクリート強化農家住宅」振動台実験を見守った。主催者が実験の一部始終をライブ配信した。科技日報が伝えた。

今回の実験は寧夏の黄土製レンガの農家住宅を原型とした。鄧明科教授の科学研究チームは、まったく同じ2分の1スケールの模型を2つ作った。そのうち1つは未強化の家屋で、もう1つは高延性コンクリート強化家屋だ。2つの模型が振動台の上に設置され、共に地震による実際の振動シミュレーションを受けた。2つの模型の地震後の損傷状況を観察し、高延性コンクリートがレンガ造りの家屋にもたらす耐震性強化効果を判断した。

司会が実験開始を宣言すると、振動台上の2つの農家住宅模型が実験に挑んだ。高延性コンクリート強化を採用した農家住宅模型は全く揺れていない状態から実験の終了まで、少数の亀裂しか生じなかった。今回の1時間余りの実験で、高延性コンクリート強化技術が農家住宅の耐震性を大幅に高めることが証明された。

鄧氏は実験会場の来賓に対して、「一般的なコンクリートは硬いが、湾曲に弱い。それと比べ高延性コンクリートは専用の繊維を添加しており、高い強度、高い強靭性、高い耐損傷性を備えている。その引っ張り変形は一般的なコンクリートの100倍以上にのぼり、『曲がるコンクリート』とも呼ばれる。これを使い強化したレンガ壁の耐衝撃性と耐倒壊性は10倍以上に上がるとともに、高延性コンクリートによる家屋の強化は工期を7割短縮し、材料を7割節約し、最大で3割のコストを削減でき、外観デザインを変えることもない」と説明した。(編集YF)

「人民網日本語版」2021年3月23日

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