哈爾浜(ハルビン)工業大学が1日に発表した情報によると、同大は複数の国の複数の大学との協力により「人工筋肉」の研究分野で新たな進展を実現し、人工筋肉駆動性能の電気容量への依存性の問題を解消し、今後の無毒、低駆動電圧の高性能駆動体の設計に向け新たな理論の基礎を提供した。中国新聞網が伝えた。
スマート材料は外界からの働きかけを受け能動的に反応する新材料で、自動駆動、自動モニタリング、自己修復など複数の機能を持つ。人工知能(AI)、スマート製造、バイオ医学、ロボットなどの分野で広い応用の見通しがある。
ポリマーファイバーとカーボンナノチューブ紡績糸は人工筋肉の典型的なスマート材料で、主に熱と電気化学という2つの手段で駆動を実現する。
ハルビン工業大学の冷勁松教授は、米テキサス大学ダラス校、江蘇大学、韓国漢陽大学、豪ウーロンゴン大学などと協力し、初めて高分子電解質機能化のプランを通じ、人工筋肉スマート材料の「両極」駆動を「単極」駆動に切り替えられることを発見した。同時に電気容量が小さくなると、人工筋肉の駆動性能が逆に強化される異常現象を発見した。
「単極ストローク、電気浸透ポンプカーボンナノチューブ紡績糸筋肉(Unipolar-Stroke,Electroosmotic-Pump Carbon Nanotube Yarn Muscles)」と題した研究成果が、有名学術誌「サイエンス」にオンライン掲載された。
従来の人工筋肉と比べると、この人工筋肉は無毒、高駆動頻度、低駆動電圧、高比エネルギー、高駆動ひずみ、高エネルギー密度などの特徴を持つ。宇宙展開構造、羽ばたき飛行機、変形可能な飛行機、水中ロボット、フレキシブルロボット、パワードスーツ、医療用ロボットなどの分野で大きな応用のポテンシャルを持つ。(編集YF)
「人民網日本語版」2021年2月2日