中国銀行がこのほど発表した2020年度「人民元国際化白書」によると、2020年には中国企業の海外貿易パートナーの人民元を受け入れたいとする意欲が高まったという。新華社が伝えた。
同白書は中国内外でビジネス活動を行なう企業に対する調査研究を踏まえて、「20年には中国国内の調査に回答した企業は人民元を国境を越えて使用したいとする意欲をこれまでよりも強く示し、人民元の越境決済通貨としての機能の強化を後押しした。国内企業の約31%が、『自社の海外貿易パートナーは人民元建て決済を完全に受け入れた』と答えており、この割合は2019年の調査結果に比べて4ポイント上昇した」とした。
人民元がもつ越境取引決済通貨の機能は、人民元が国際通貨としての機能を行使するための重要な基礎だ。同白書は、「20年には、中国内外の企業の79%が越境取引において人民元を使用すること、または人民元を使用する割合を引き上げることを検討し、人民元使用の割合が前年より高まった」と指摘した。
同白書によれば、20年には価格計算に使用する通貨としての人民元の機能も強化された。同行の調査研究によると、国内企業の20%が、「越境取引で人民元によるオファー(価格提示)を続ける」とし、また30%以上が、「調印した人民元換算で計算される貿易取引の占める割合が19年より上昇した」と答えたという。(編集KS)
「人民網日本語版」2021年4月29日