絶滅危惧種のコビトジャコウジカを広西の自然保護区で確認

人民網日本語版 2021年08月26日10:40

広西チワン族自治区の自然保護区の赤外線カメラに映っていたコビトジャコウジカ。 

広西壮(チワン)族自治区木論国家級自然保護区の職員は先ごろ赤外線カメラの映像を整理している際、中国国家1級保護動物に指定されている絶滅危惧種・コビトジャコウジカが映っているのを発見した。同自治区の自然保護区では昨年以来、コビトジャコウジカの姿が何度も確認されている。中国新聞網が報じた。

コビトジャコウジカは、単独性の動物で臆病な性格のため、警戒心が強い。メスを引き付けるために、オスが分泌する麝香は薬用価値が高く、「ソフトゴールド」と称されている。1980年代から、麝香採取のための乱獲が原因でその個体数が激減した。

2020年4月、広西チワン族自治区弄崗自然保護区でコビトジャコウジカの生息が初めて確認され、同年10月には、同自治区の大明山保護区内の赤外線カメラに、野生のコビトジャコウジカが活動する様子を捉えた映像が確認された。そして今回、同自治区の木論自然保護区でも撮影に成功した。

木論国家級自然保護区は、生物多様性が非常に豊かで維管束植物が1734種類、大型菌類が450種類生育し、陸生脊椎動物が367種類、洞穴生物が118種類生息している。同保護区は、貴州省茂蘭国家級自然保護区と境を接しており、世界の緯度が同じ地域の中では、唯一、連なる面積が最大で、保存状態が最も良いカルスト森林生態システムが残されている。2つの保護区は「中国南方カルスト」として、世界自然遺産リストに登録されている。(編集KN)

「人民網日本語版」2021年8月26日

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