中国スクエア・キロメートル・アレイ電波望遠鏡が正式始動

人民網日本語版 2021年09月01日13:37

中国スクエア・キロメートル・アレイ電波望遠鏡(SKA)始動会議が8月31日、北京市で開催された。科学技術部(省)の王志剛部長は「スクエア・キロメートル・アレイ天文台設立公約」承認書を読み上げた。SKA天文台国際組織事務総長兼理事会議長で、南アフリカ高等教育科学イノベーション省の大臣がビデオメッセージを寄せる形で、中国がSKA天文台のメンバーになったことを祝った。科技日報が伝えた。

SKAは大量の小単位アンテナからなる1000キロメートル以上も連なる総合開口アレイで、大視野、高感度、高分解能、広帯域などの優れた性能を集約し、その科学研究目標には、第1世代の天体の形成、銀河の形成と変化、ダークエネルギーの性質、宇宙の磁場、重力の本質、生命分子、地球外文明などが含まれる。

SKA天文台は今年の年初に設立され、正式に運営開始された。本部は英国で、望遠鏡の設置先は豪州と南アフリカ。SKA天文台は7月に望遠鏡建設作業を開始し、SKAが正式に建設段階に入った。

SKAの発起者、提唱者、開発者としての中国は、SKAの建設に不可欠な重要な力だ。科学技術部は2019年3月に中国政府を代表し、イタリアのローマで「スクエア・キロメートル・アレイ天文台設立公約」に署名し、SKA第1段階に加わった。豪州、イタリア、オランダ、ポルトガル、南アフリカ、英国などの国と共に、SKA天文台国際組織の創設メンバー国になった。国務院は同期、科学技術部によるSKA特別プロジェクトの立ち上げを承認した。今年4月の第13期全国人民代表大会常務委員会第28回会議は同「公約」を承認し、習近平国家主席が承認書に署名した。同「公約」によると、中国は今年6月26日より正式にSKA天文台メンバー国になり、中国のSKA参加が新たな段階を迎えた。

SKAの将来の科学研究方向に関する国際的な展開計画に基づき、中国の電波天文分野の研究基礎と結びつけ、中国で次第に中国SKA「2+1」科学目標が形成された。「中性水素による宇宙黎明期と再電離の探査、パルサーによる重力波の探査、一般相対性理論の正確な検証」を重点方向とし、その他の優位分野を特色ある研究方向とした。そして、昨年にSKA特別プロジェクトの第1陣・7件の中国関連研究開発プロジェクトを開始した。

中国SKA首席科学家の武向平院士は、「中国の電波天文学の戦略は、国内で単一口径FASTに立脚し、世界で干渉アレイSKAに参加することだ。SKA1(SKA第1段階)の最も重要な科学目標は、宇宙の誕生における第1陣の発光天体の解明、パルサーの捜索、重力理論の検証だ」と説明した。(編集YF)

「人民網日本語版」2021年9月1日

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