ハイテクと競技中継の融合は、視聴者の観戦の満足度をさらに高める。間もなく開催される2022年北京冬季五輪では、「クラウド中継」が新たな見所となる。中国新聞網が伝えた。
北京冬季五輪組織委員会とアリババ・グループ(阿里巴巴)のクラウドサービス「阿里雲(Aliyun)」はすでに「阿里雲サミット・北京2019」で、2022年北京冬季五輪で「クラウド中継」を実現すると発表した。
「クラウド中継」はクラウドコンピューティング、人工知能(AI)、インターネット高速通信技術に基づき、中継設備のクラウド化と人員サービスのリモート化を実現する。
関係者はサミットで、「クラウド中継」の長所について、「中国の域内外のテレビ局が重く高額な中継設備を冬季五輪の会場に運び込む必要がなくなり、指揮、制作、編集、字幕などの作業を従来の中継車からクラウドに移し、クラウドで制作を行い、五輪の高画質・低コスト中継を実現し、各国の視聴者が気軽に冬季五輪を観戦できるようにすることを願う」と説明した。
昨年の東京五輪の中継で使われた新技術は、人々に斬新な印象を与えた。例えば、競泳では選手のリアルタイムの泳ぐ速さが表示された。100メートル走では選手全員の最高時速が表示された……。
クラウド中継プラットフォーム「OBSCloud」は、アリババとオリンピック放送機構(OBS)が協力して構築した中継技術で、東京五輪で初めて使用され、世界の中継機関にクラウド中継サポートを提供した。これは世界中継のサポートにクラウドコンピューティングを採用した初めての五輪でもある。
OBSのヤニス・エクサルコスCEOはこのほど、新技術の採用により中継業者は大量の設備と人手を節約できたと述べた。
同氏によると、東京五輪のテレビ中継には複数の新技術が採用されたが、最も重要なのは「クラウド」や3Dリプレイなどの技術だったという。
一方で、アリババグループ五輪チームゼネラルマネージャーの謝龍氏は、「北京冬季五輪では、五輪中継が全面的にクラウド化される」と述べた。(編集YF)
「人民網日本語版」2022年1月7日