上海中医薬大学が編纂した中国初の日本語版中医薬シリーズ教材が完成

人民網日本語版 2022年03月15日14:06

上海中医薬大学国際教育学院が編纂を手掛けた日本語版「中医婦人科学」がこのほど出版された。これにより中国初の日本語版中医薬シリーズ教材が出揃ったことになる。

中医婦人科学は、中医学の中でも重要な位置を占めている。中医学は、婦人科系疾患の予防や治療の面で、整った理論体系と著しい治療効果を誇る。日本語版「中医婦人科学」は国際教育学院の日本語チームや日本人専門家・和田暁氏、同校で中医婦人科学を学ぶ大学院生・柴田里咲さんが共同で1年半かけて編纂し、昨年12月に完成した。そして、このほど上海科技出版社から出版された。

中国の伝統医学が日本に伝わって1000年以上の歴史があり、日本で少しずつ漢方医学が形成された。漢方医学の理論は中医学の理論に基づいている。1990年代以降、中日両国の交流が盛んになり、中医学が日本でも再び知られ、重視されるようになった。そして、医学界だけでなく、一般の人々の間でも、中医学を学んだり、中医薬を使用したりする人が増えている。しかし当時は日本語版の中医学関連の書籍は少なく、教材も非常に限られていた。一部の専門家や学術機関が中医学教材を翻訳したこともあるものの、シリーズ化されたものはなく、ほとんどが20世紀に出版された中国の古い教材だった。

これを受け、上海中医薬大学国際教育学院は2008年から、日本語版の中医対外教育の参考書編纂に着手し、日本語版の「中医基礎理論」や「中医診断学」、「中薬学」、「方剤学」、「中医内科学」、「鍼灸学」、「推拿学」などを完成させてきた。そして今回、「中医婦人科学」が出版されたことで、日本語版中医学シリーズの教材が出揃った。

同学院は、「この教材は中国だけでなく、日本でも初の日本語版中医薬シリーズ教材となり、この分野の空白が埋められた。日本の中医薬教育やハイレベルの中医薬グローバル人材育成といった面で重要な意義がある」としている。(編集KN)

「人民網日本語版」2022年3月15日  

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