中国の定常強磁場実験装置、最高磁場を生み出し世界記録を更新

人民網日本語版 2022年08月15日13:37

中国科学院合肥物質科学研究院によると、国家重要科学技術インフラ「定常強磁場実験装置」が8月12日、重要なブレイクスルーを実現した。45万2200ガウスの定常強磁場を生み出し、23年にわたり保たれていた45万ガウスという世界記録を更新した。新華社が伝えた。

強磁場は科学の先端を探索する極端な実験条件で、新現象の発見や新技術の創造の面で掛け替えのない役割を果たしている。1913年以降、高温超伝導、量子材料、生命科学などの分野で重要発見が相次ぎ、約20件の関連成果がノーベル賞を受賞している。

中国科学院合肥物質科学研究院強磁場科学センター学術センター長の匡光力氏は、「45万2200ガウスとはどの程度の強さだろうか。地球の磁場は約0.5ガウスで、新記録はその90万倍以上に相当する。顕微鏡で10倍に拡大するより100倍に拡大した方がはっきり見えるのと同様、磁場が強いほど物質の内部構造の究明に役立ち、人類による自然法則の発見、新技術の研究開発のためのより良い条件を提供する」と述べた。

定常強磁場実験装置が2017年に国の検収に合格し正式に稼働開始した後、中国は米国、フランス、オランダ、日本に続き定常強磁場を持つ5番目の国となった。同装置は現在まですでに50万機械時間以上稼働し、中国内外の170以上の科学教育機関に実験条件を提供している。科学研究者による物理、化学、材料、生命、工学技術などの分野における3000件以上の先進的な研究展開、一連の重要な科学研究のブレイクスルーの実現をサポートしている。(編集YF)

「人民網日本語版」2022年8月15日

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