晴れたら走れる? ソーラーカー登場で新エネ車の構図に変化か

人民網日本語版 2022年12月05日16:18

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太陽光で走るソーラーカーを手がけるフィンランドのスタートアップ企業「ライトイヤー」は2日、ソーラーカーの生産を開始したことを明らかにした。これは世界初の太陽光を直接利用した量産型電気自動車(EV)だ。

生産が始まった新車種「ライトイヤー0」は希望価格が25万ユーロ(約3563万円)で、屋根やボンネットにソーラーパネルを搭載する。太陽が出ていれば自動的に充電し、十分な太陽光があれば1日あたり約70kmの航続距離を提供できる。

中欧協会スマートコネクテッドカー部門の林示事務局長は、「ソーラー充電は新エネ車を補完するものにすぎず、やはり主にリチウムバッテリーによって走っている。完全に太陽光だけで走る状況はおそらく出現しないだろう」と述べた。

太陽光発電には(曇りや雨の日には発電できないなどの)不安定性があることから、「ライトイヤー0」も太陽光がすべての電気供給をまかなっているわけではない。太陽光は補助充電装置に過ぎず、車内には60キロワット毎時のバッテリーユニットが搭載されており、航続距離は約625km。

言い換えれば、ソーラーカーの走行を支える中心はやはりバッテリーであり、現段階では太陽電池が登場してもリチウムバッテリーの地位を揺るがすほどの存在ではないということだ。それ以外にも、ソーラーカーはコストが高い、発電の効率が低いなどの難問にも直面する。

林氏は、「ソーラーカーが真の発展を遂げたいなら、まず発電効率の問題を解決し、技術的に成熟しなければならない。次に、各国の重点サポート補助金の対象になる必要がある。補助金をより多く獲得できなければ、現在の販売価格では市場化の実現は難しい」との見方を示した。(編集KS)

「人民網日本語版」2022年12月5日

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