米「連邦官報」の公式サイトに掲載されている文書によると、米国魚類野生生物局(USFWS)はこのほど、「メンフィス動物園」からパンダの繁殖や生存を促進すべく、飼育中のメスのジャイアントパンダと、オスのパンダの遺体、パンダから採取した生体試料を中国の動物園に引き渡す許可を求める申請を受け取った。光明網が報じた。
「連邦官報」の公式サイトのスクリーンショット。
同サイトによると、この文章は3月13日から4月12日までの31日間、正式に公示されている。公示期間終了後、USFWSは許可証を発行し、「連邦官報」において通知が発表されることになる。その後は米国政府のサイトで許可証の番号を使って検索することができる。ネットユーザーからは、「1日にも速く許可が出されて、各種手続きが行われ、『丫丫(ヤーヤー)』が帰国できることを願っている」といったコメントが次々と寄せられている。
これまでの経緯
2003年、中国から米国に貸与されるメスのジャイアント「丫丫」とオスのジャイアントパンダ「楽楽(ルールー)」がメンフィス動物園に到着した。
2013年、「丫丫」と「楽楽」の貸与期間10年が満了し、メンフィス動物園と中国動物園協会は10年延長することで合意した。
2022年初め、あるネットユーザーが、瘦せこけて、元気がない「丫丫」と「楽楽」の写真を投稿。米国に来たばかりの時と比べると、変わり果てた姿で、飼育環境が思わしくないと憂慮する声を上げた。その投稿は大きな注目を集めた。
メンフィス動物園が2022年2月9日に投稿した「丫丫」の映像のスクリーンショット。
2022年12月21日、メンフィス動物園は貸与期間20年満了に合わせて、「丫丫」と「楽楽」を中国に返還すると発表した。
2023年2月2日、中国動物園協会はメンフィス動物園から、ジャイアントパンダ保護共同研究プロジェクトの対象である25歳のジャイアントパンダ「楽楽」が米国時間2月1日早朝に死亡したことを発見したという通知を受け取った。そのニュースに、多くの中国人が心を痛めた。(編集KN)
「人民網日本語版」2023年3月14日