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誰もが「豪邸」住まいの江蘇省の農村 豊かさへの道のりは?

中国式現代化の長江デルタ地域での実践

人民網日本語版 2023年04月26日16:43

江蘇省の常熟市、昆山市、太倉市の境界に位置する蒋巷村は、3平方キロメートルの土地に200世帯900人の村民が暮らし、農村振興の「江蘇省でのお手本」とも言うべき存在だ。

蒋巷村党委員会の常徳盛第一書記の説明によると、2022年には村全体の総生産高が10億元(1元は約19.3円)に達し、一人当たり可処分所得は6万2500元だった。また現在の純資産額は3億6600万元、流動資金は1億4000万元だ。「現在、村民はみんな220平方メートルの豪邸に住んでいる」と常氏。

長年、同村は「農業でスタート、工業で発展、観光で豊かに、エコで美しく、そしてこのような精神を子孫に伝える」という農村振興の道を歩んできた。

村の歴史館で取材チームに解説を行う蒋巷村党委員会の常徳盛第一書記。(撮影・楊文全)

村の歴史館で取材チームに解説を行う蒋巷村党委員会の常徳盛第一書記。(撮影・楊文全)

有機栽培水田の泥炭状の粘り気のある黒い土を見せてくれる蒋巷村の村民。(撮影・楊文全)

有機栽培水田の泥炭状の粘り気のある黒い土を見せてくれる蒋巷村の村民。(撮影・楊文全)

蒋巷村の水田はイネの1期作の栽培しかできず、冬から春にかけてのシーズンになると休耕期間に入る。休耕中の水田は網で囲いを作ってガチョウの飼育を行っている。こうして飼育されたガチョウは毎年5-6月になると出荷され、市場で取り引きされる。

同村ではこれまでに80ヘクタールの有機栽培水田が作られ、大手農家13戸が米栽培を請け負ってきた。耕作、栽培、収穫、貯蔵といった作業はすべて機械化され、オーガニック米の生産量は1ムー(約6.7アール)当たり400キログラムから450キログラムになる。常氏は、「蒋巷村は今、『魚や米が豊かな土地』を目指して建設を進めているところだ」と語った。

蒋巷村の発展計画の展示模型。(撮影・楊文全)

蒋巷村の発展計画の展示模型。(撮影・楊文全)

少し前、同村は「基本年金プラス」の多角的サービスに基づいた幸福な老後モデルを打ち出し、全国の手本となる高齢者に優しいコミュニティの典型的事例集の第1弾に選ばれた。同村はここ数年で4000万元近くを投資して「蒋巷介護院」を設立した。計画ベッド数は260床で、入居者に医療と介護が結びついた介護サービスを提供している。また村民の男性は満58歳、女性は満55歳になると毎月600-2300元の年金を支給されている。

同村は介護や医療など5大保険分野をすべてカバーしただけでなく、農家劇場、劇団、図書館なども立ち上げ、村民の、とりわけ村の高齢者の精神的・文化的生活を絶えず豊かなものにしている。

長らく書記を務めてきた常氏は、「誰もがよりよく暮らせるようにならなければ、自分は安心できない。蒋巷村のみんながより豊かに、より幸福になるよう導き、『強くて豊かで美しくハイレベル』の新しい蒋巷村を建設していく」と新たなビジョンを語った。(編集KS)

「人民網日本語版」2023年4月26日

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