1日に1万歩以上歩き、時間や費用をあまりかけずに、できるだけ多くの観光スポットを巡る「特殊部隊型旅行」が今、中国で人気となっている。
3日間の「特殊部隊型旅行」で、3日間で北京市と天津市を観光し終えたばかりの大学生の頁さんと宝丁さんは、「夜行列車による移動だったが、列車を降りてから遊んでいる間は全然眠気を感じなかった。それでも、学校に戻ってホッとした途端、どっと疲れが出た」と話す。
(写真提供・取材対象者)
「特殊部隊型旅行」について、「出張と変わらない」や「観光地を駆け足で巡っただけ」、「SNSの話題作り」といった声もあることについて、頁さんと宝丁さんは、「人によって考え方は異なる。じっくりと楽しむ旅行が好きな人もいるけど、私たちはまだ20歳そこそこなので、思いつくまま行動して、友達と一緒に風景を見て、観光スポットで写真を撮影したいという思いが強い。20歳と30歳、40歳では見える風景が全然違う。20歳過ぎの時は、仲間と一緒にこの世界に触れたいという思いがより強い。30歳や40歳になれば、風景をじっくりと、静かに楽しみたくなるのだと思う」としている。
(写真提供・取材対象者)
旅行の最大の収穫について、頁さんと宝丁さんは、「2日間でたくさんの場所を巡って、本当に色々のことをした。これら経験だけ見てみても、自分はよくやったと思える。色々のことをしたことでより慌てずに、落ち着いてことに当たることができるようになった」としている。
「特殊部隊型旅行」について、北京第二外国語学院の観光新業態研究センターの呉麗雲センター長は、「これは特定グループの人々による、特定の段階における消費行為だと言える。業界は、『人気スポットに行きたい』、『それをSNSに投稿したい』、『きれいな写真を撮影したい』といった若者の心理的ニーズに合わせて、行く価値のある観光スポットを開発することができる」との見方を示している。(編集KN)
「人民網日本語版」2023年4月17日