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宮崎駿監督の引退宣言で、気になる後継者問題 (5)

「ケモノヅメ」

 ★湯浅政明監督(48歳)

 代表作:「マインド・ゲーム」「ケモノヅメ」

 「クレヨンしんちゃん」の原画監督の経験を持つ湯浅政明監督は、自分の監督した作品でこれに類似する単純なキャラクター設定やブラックユーモアを展開し続けている。2002年の「マインド・ゲーム」では、天才的なめちゃくちゃな想像をそのままちりばめ、物語の主人公は個人の意志で、天国から死ぬ一瞬前まで戻って再び人生を始めたり、しまいにはわけもわからず鯨の体内で変わった暮らしをしたりする。湯浅監督の創作の軌跡には、ポストモダニズム(「マインド・ゲーム」)、シンボリズム(「ケモノヅメ」)、シュールレアリズム(「カイバ」)、抽象表現主義(「四畳半神話大系」)など、模索の多様性が見てとれる。つまり、湯浅監督の作品のテイストは奇異できらびやか、抵抗できない魅力に満ちている。作品テーマも画風でも日本アニメ界で独自の境地を確立している。

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