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明代の唐伯虎「絵巻」、11億円超の史上最高値で落札

唐伯虎の直筆による絵巻「松崖別業図巻」

 中国明代の著名な文人・画家の唐寅(唐伯虎/1470-1523)による絵巻「松崖別業図巻」がオークションに出品され、2400万元(約3億8880万円)の開始値からスタートし、40回もの入札価格の更新を経て、最終的に6200万元(約10億円)で落札された。手数料を含めると、7130万元(約11億5538万円)に上り、唐寅の作品の中で史上最高値を記録した。「揚子晩報」が伝えた。

 この絵巻は、清朝の西太后が家臣に賞賜したことで民間に流れ、最終的に民国時代の財長(金融担当大臣に相当する官職)を務めた宋子文の所蔵となった。「松崖別業図巻」はこれまで5人の所蔵家の手に渡り、各地を転々としてきた。オークションに出品される前、この伝説的な絵巻は唐寅の故郷の地である蘇州で展示され、鑑賞した人々から絶賛の声が上がっていた。

 ■「隠居」を主題とした「松崖別業図巻」 過去には所蔵家5人の手に

 唐寅の絵巻「松崖別業図巻」は今回のオークションで最も注目を集めた出品物だ。祝允明・文徴明・徐禎卿と並んで「呉中の四才」と呼ばれた唐寅(字・伯虎)が描いた「松崖別業図巻」の絵巻は、高さ32センチ、横幅124センチで、水墨画に色がつけられている。絵には、遠くにうっすらと見える山にしとしとと降る雨、山の崖下に建てられた簡素な家、互いに引き立て合う緑が映える松や翡翠色の竹、母屋の前で待機する子供、煮られたお茶の若菜、一杯のお茶、川沿いの草葺の東屋に横たわり、物思いにふける主人の姿が描かれている。

 この田舎の別荘での隠居生活を主題としたこの絵は、唐寅が明代の大臣・方良永(号は松崖)のために描いたもの。明代の内閣首輔(現内閣総理大臣に相当する官職)の李東陽や楊一清の題字と跋(ばつ)も記されている。1745年に編さんされた清朝の 内府が所蔵する歴代の書画を著録した「石渠宝笈」に記載された後、この絵は宋末元初の文人画家・銭選の「浮玉山居図巻」と共に、西太后から清朝末期の軍機大臣(現在の国防総長に相当する官職)の孫毓▲(▲はさんずいへんに文)に賞賜された。孫毓▲が1889年に亡くなると、所蔵品の一部が流失した。うち銭選の「浮玉山居図巻」や湯叔雅の「羅浮香夢図軸」、唐寅の「松崖別業図巻」などは浙江省の王紹延の手に渡った。その後、この「松崖別業図巻」は杭州の所蔵家・王徳溥の手に渡り、さらに王徳溥から宋子文の手に渡った。(編集MZ)

 「人民網日本語版」2013年6月7日

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