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安倍首相の原発輸出 国内世論の非難が集中

 安倍晋三首相は5月29日、首相官邸でインドのシン首相と会談した。会談によって得られた重要な成果の一つは、原子力協定の交渉加速の合意だ。これは本来ならば日印両国の需要であるが、原爆の被害に今も苦しみ続ける日本国民にとって、安倍首相による原発および関連技術の積極的な輸出は紛れもなく「危険の輸出」であり、懸念と疑問の声が後を絶たない。中国青年報が伝えた。

 ◆原発輸出、政治・経済面の利益

 原子力協定は、国家間の関連技術の平和利用を認める協定だ。日印の原子力協定が締結された場合、日本はインドに原発および関連技術を輸出できるようになる。

 日印の原子力協定の交渉は2010年6月に始まり、3回の正式な会談を実施した。その後、2011年3月11日の東日本大震災による福島原発事故で、交渉の中断が余儀なくされた。

 日本メディアの報道によると、日本は世界トップクラスの最も安全な原発技術を持っているが、福島原発事故により短期内に原発の規模を拡大できないどころか、既存の原発の再稼働でさえ困難だ。一方でインドなどの新興経済国は経済発展に伴い、電力不足の問題が普遍化しており、厳しい情勢を迎えているため、原発の切実な需要が存在する。

 日本にとって、1基の原子炉は数千億円規模の受注に等しいだけでなく、同プロジェクトを通じて自国の原子力技術を維持し、人材を育成し、国内資源を活性化できる。そのため日本の電力大手は、原発および関連技術の輸出に強い意欲を示している。安倍政権はこれを国家発展戦略に盛り込み、電力業界・産業界から称賛を浴びている。

 推計によると、インドは2025年に中国を抜き、世界最多の人口を持つ大国になる。インドの国家経済が高度成長を実現し、電力不足が深刻化する。インドで稼働中の原子炉は20基に達するが、そのほぼすべてが小型の原子炉で、総発電量の2%をまかなうのみだ。インドは今後10年間で25基の原子炉の建設を予定しており、2030年に原発による発電量を現在の13倍に引き上げる。インドはさらに日本の大型原子炉技術の導入を優先戦略としており、切実な需要と高い関心が伺える。

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