日本の豊富な銅、海底火山の活動で生成
日本で17世紀に、足尾銅山と別子銅山が発見された。1680年代に、日本の銅の輸出量は世界一となった。当時の日本のこれほど豊富な銅は、いったいどこから来ていたのだろうか。新華社が伝えた。
足尾銅山、別子銅山を含む銅の鉱床は、関東から四国・九州までの長さ約800キロ、最大幅約80キロの地質帯に分布している。東京大学の加藤泰浩教授の研究チームは29日、英国の科学誌「Scientific Reports」(ウェブ版)に掲載された報告書の中で、「この地質帯に存在する銅の鉱床は、約1億5000万年前の太平洋中央海嶺の海底火山の活動により生成された」と分析した。
同研究チームは、愛媛県新居浜市の別子銅山などの鉱床から118個の鉱石を採集し、分析を行った。その結果、これらの鉱石は1億4400万年前から1億5500万年前の海底火山の活動により生成されたことが確認された。同研究チームは、「銅の鉱床が形成された際、海底鉱床が溶解しがたい環境が存在した」と推測した。その後プレートの活動に伴い、数千万年の時間を経て、銅の鉱床が日本列島に移動したというのだ。
研究者は、「中東・東欧などにも同様の地層が存在するため、この発見は現地の銅資源の調査に役立てられる」と語った。(編集YF)
「人民網日本語版」2013年5月31日