アカデミー賞で大苦戦の中国映画のこれまで
【関連ニュース】2014アカデミー賞 馮小剛監督の「一九四二」が中国代表作品に
世界最大の映画の祭典「アカデミー賞」の最優秀外国語映画部門に、中国が初めて呉天明(ウー ティエンミン)監督の「人生」をエントリーしたのは1985年。同年以降、中国は毎年、同部門に代表作品をエントリーしている。広州日報が報じた。
張芸謀「外国語映画賞ほしい」
中国は28年連続でエントリーを続けているものの、外国語映画賞を受賞したことは1度もなく、2002年以降はノミネートからも遠ざかっている。代表作品に最も多く選出されているのは、巨匠・張芸謀(チャン・イーモウ)監督で、ノミネート回数も最多。内訳は1990年の「菊豆(チュイトウ)」、1991年の「紅夢(原題:大紅灯篭高高掛)」、2003年の「英雄(ヒーロー)」の3作品だ。
張監督の作品が代表作品に初めて選出されたのは1988年で、張監督の初監督作品「紅いコーリャン(原題:紅高粱)」。同作品は1988年のベルリン国際映画祭で金熊賞を受賞したほか、百花奨、金鶏奨でも最優秀作品賞を受賞したにもかかわらず、アカデミー賞ではノミネートを逃した。また、2011年には、5回目の選出となった「金陵十三釵-The flowers of war」も、ノミネートから外れ、「アカデミー賞を目標に映画制作をしているわけではない」としたものの、「もらえるなら、喜んでもらう」と悔しさをにじませていた。
馮小剛監督「興業収入優先」
7日に選出が明らかになった「一九四二(Back to 1942)」の馮小剛(フォン・シャオガン)監督はこれまでずっと、アカデミー賞に対してそれほど高い関心を示してこなかった。例えば、2010年に「唐山大地震 -想い続けた32年-」が選出された際には、「同作品はアカデミー賞の代表作品にはふさわしくない。審査されるのは西洋の世界観で、中国人の世界観ではない。『最優秀賞』か『数億の興業収入』、どちらかを取れと言われれば、絶対に『興業収入』を選ぶ」と語った。
4度選出もノミネート1度だけの陳凱歌監督
陳凱歌(チェン・カイコー)監督も4度アカデミー賞の中国代表作品に選出されたことがある。しかし、ノミネートされたのは1993年の「さらば、わが愛(原題:覇王別姫)」だけ。そのほかの、「搜索」(2012)、「PROMISE(原題: 無極)」(2005年)、「花の生涯-梅蘭芳-」(2008年)はいずれもノミネートを逃した。(編集KN)
「人民網日本語版」2013年10月9日