ドイツ人家族とお隣の優秀な中国人家族を描く新ドラマ=ドイツ (2)
外国人人材をドイツ国内に引き止めるため、ドイツは今年になって新しい出入国管理政策を実施した。これは、外国人学生が大学卒業後にドイツに滞在できる期間を延長したもので、ドイツ国内における外国人の就職の可能性を高めるためのものだ。移民政策では、技術者移民に対する「グリーンカード」の実施から一年以上がたつが、今年6月末までに政府がユーロ圏以外の国の技術者に発行したグリーンカードは約9000枚に達する。2012年だけで、7000人の中国人がドイツに移民しており、ユーロ諸国以外ではトップのロシアに次ぐ2位にランクインしている。このように、ドイツ社会における中国人の存在は無視できないものになってきている。
一方で、ドイツ人はドイツ社会の主流に徐々に入り込んできている中国人に対し、招き入れたはずの「客」に今後次第に圧倒されるのではないかと恐れている。クランクインしたばかりのドラマ「中国人がやってきた」でもまさにこの様子が描かれている。ドイツ人家族は、隣の中国人家族より劣っていることを快く思わず、必死で努力し、窮地から抜け出すために反撃を決意するのだ。
ドイツのバーデン・ヴュルテンベルク州の緑の党のイディス首席代表は8月の州議会で、高等教育無料政策を外国人学生に適用することをやめ、外国人学生に学費を徴収することを提議した。イディス氏の真意は、これによって財源を補充できる上、富裕な家庭出身の留学生が来ることでドイツ経済にも貢献できるという、一挙両得を目的としたものだった。しかし、この提議は想像以上の反発を引き起こした。現地の留学生達がデモ活動を行って不満を表明したほか、現地の学生協会や商工会議所も相次いで反対の意を表明した。それだけでなく、ドイツ社会民主党の閣僚や、緑の党内部からも続々と反対の声が出た。また、緑の党の青年部代表エヴァ氏は、「断固反対する」という声明を表明した。
上記の件はドイツの連邦州で起きた一つの事件に過ぎないが、このことは、外国人人材の流入に対して危機感を覚える人たちが一部いるものの、ドイツ社会の見方としては、外国人人材に対する寛容と渇望がやはり主流であることを物語っている。
中国人はまさしくドイツに留まる外国人の人材軍団の筆頭であり、ドイツにおいてさらに認められなければならない存在だ。今現在は、言いたい言葉を飲み込んで、あえて言わない態度をとっているドイツ人だが、ドラマ「中国人がやってきた」を見たドイツ人がそれを一種の楽しみとして受け入れ、決して脅威として感じないことを希望する。(編集MZ)
「人民網日本語版」2013年11月25日