トヨタ開発センターが江蘇で竣工 ハイブリッド現地化へ
省エネ・新エネルギー自動車産業発展計画は、自動車の燃費を今後7年で合わせて30%以上引き下げることを求めており、自動車メーカーに大きな試練をもたらしている。自動車メーカーが平均燃費をすばやく引き下げる最良の選択とも言えるのがハイブリッドカーの発展だ。国家レベルの計画を白紙にしないためにも、この道を真剣に検討する必要がある。「国際商報」が伝えた。
11月14日、トヨタ自動車研究開発センター(中国)有限公司(TMEC)の竣工式が江蘇省常熟で行われた。この1週間前には、新エネルギー電池メーカーの湖南科力遠が4.5億元を投じた長沙工場が正式に操業開始となった。この工場は、ハイブリッドカーの核心部品となるニッケル・水素電池の技術を自社で掌握する中国初の工場となる。
政策レベルの支援はまだ言葉だけにとどまっているものの、国内外の企業はハイブリッドカーへの投資をさかんに進めている。ハイブリッドカーについに春が到来したということなのだろうか。
▽ハイブリッドで遅れを取る自動車大国
燃費を30%から50%下げることのできるハイブリッドカーはこれまで数年にわたり、世界各国のエネルギー戦略に展望を与える選択肢として、欧州や米国、日本などによって、従来型の自動車と電気自動車(EV)とをつなぐ製品と考えられてきた。電気自動車の技術と市場とがまだ発達していない現在、ハイブリッドは、省エネ・環境保護を実現するために不可避の選択とされている。
米国や日本、欧州などの主要自動車生産国の政府はいずれも、産業発展の初期段階から、自動車購入税や消費税、燃油税の減免などを含むさまざまな方式で、ハイブリッドカーへの大きな支持を与えてきた。
中国は一方、世界最大の自動車生産販売国でありながら、ハイブリッドカーの売り上げはほかの主要な自動車市場をはるかに下回っている。