改革によって中国の比較優位を再構築 (2)
以上の事実から2つの結論が得られる。第1に、中国が台頭中の大国であることを、すでに国際社会は一致して認めている。第2に、現在は中国の国際的な比較優位を再構築する時期にきている。
中国は国内的に経済モデル転換の圧力に直面する一方で、自信のない西側とも向き合わざるを得ない。中国の比較優位は攻撃の的にされている。西側先進国が新たなグローバル化の規則を改めて制定し、国際貿易・投資標準を格上げする中で、国際競争の比較的優位を維持できるのかどうか、どう再構築すればいいのかが、中国にとって重大な戦略的課題となっている。
パクリ?便乗?先進国の経験という石橋を叩いて渡る?これらを継続しがたいのは明らかだ。中国の比較優位を再構築するには、グローバル化による効果から改革による効果への転向を続け、経済構造の転換と生産能力の高度化によって、戦略的新興産業の要害を押さえ、国際規則・標準の制定権と国内の対応能力を強化しなければならない。
目下、欧米でさえ鳴り物入りで内部改革を実行し、国家建設に熱心に取り組んでいる。将来の競争が内的な力の競争であることをよく理解しているからだ。改革による効果は各国の将来の国際的な比較競争優位に関わる。最近始まったTTIP交渉は関税減免だけでなく、非関税障壁の撤廃を通じて、欧米の資本主義モデルおよび再工業化などの道の協調を図り、欧米の比較優位を再構築することを狙っている。ひとたび欧米が製品・技術標準で一致すれば、新たな国際標準となり、グローバル化全体の規則制定に影響を与え、世界に重要な影響を及ぼす。こうした新たな規則はTPPと共に、中国がグローバル化に参与する際のコストを大幅に高める。中国は復興した西側に再び直面せざるを得なくなる。将来の中日韓自由貿易協定(FTA)または中欧投資協定、中米投資協定を通じてこれを解消できるかどうか、中国の戦略的知恵が試されている。
標準の争い、規則の争いがグローバル化の次の一波における中国と西側先進経済体との競争の重点となる。中国の比較優位は最初に規模に頼り、後に体制に頼った。今後は規模と頭脳に頼る必要がある。(編集NA)
◆は木へんに危
「人民網日本語版」2013年7月23日