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15日のCCTVニュース画面。白い箱が充電器。外観から見て、これは正規のアップル製iPhone用充電器ではない。 |
中国南方航空(南航)の客室乗務員が充電中のiPhoneで通話中に感電死した事故の真相解明に、新たな進展があった。中国中央テレビ(CCTV)の15日付報道によると、死亡した客室乗務員が使用していた携帯電話は、外側が金属製素材の「iPhone5」ではなく、実は「iPhone4」で、携帯電話の両側には焼けた痕跡があった。また携帯電話の充電器は、アップル社が中国国内で販売している正規品ではなかったことも判明した。15日の時点で、同社はこれらの新しい事実について、正式なコメントを発表していない。
■事故後も携帯電話は正常に作動
CCTV報道によると、警察による現場検証から、遺体には感電による火傷が多数見つかったという。傍にあったiPhone4はまだ充電中で、USBケーブル、充電器、差し込みプラグはいずれも損傷しておらず、携帯電話も正常に作動していた。ただし、携帯電話の両側には、焼けた痕跡があったという。
CCTVによると、客室乗務員の死因が携帯電話に直接関係しているのかどうか、警察が鑑定を進めている。しかし、その後も、警察はさらなる調査結果を発表しておらず、アップル社もコメントを発表していない。
CCTVのニュース画面に映っていた充電器は、アップル社のiPhone用正規品ではなかった。
電気通信が専門の項立剛氏は「これまでの状況から見て、非正規の海賊版充電器に問題があると見られる。海賊版充電器は、材料や製造工程に手を抜いており、蓄電容量の品質・保護回路は安心できるものではない。このため、充電器の蓄電容量がオーバーし、220ボルトの交流電圧が直接携帯電話の電池に流れ込んできたのではないか」との見方を示す。
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