財政部長:大規模な景気刺激策はもうない
G20財務相・中央銀行総裁会議が20日閉幕した。中国の楼継偉財政部長(財務相)は会議で「中国は経済成長は多少減速したが、雇用情勢は良い」と指摘。「中国政府が再び大規模な景気刺激策を打ち出すことはない。改革を通じて成長と雇用を促進する」と述べた。中国新聞網が伝えた。
楼部長は「中国経済の成長率は上半期は7.6%だった。年間では7.5%が目標だ。上半期の都市部新規雇用は732万人で、前年同期と比べて38万人増加した。経済成長は多少減速したが、雇用情勢は良い。これはサービス業の雇用の大幅な増加に負う面が大きい」と指摘した。
楼部長は続いて「上半期、中国の経済成長に対する純輸出の寄与率は0.9%だった。これは中国の経済成長が主に内需に頼っており、経済構造にプラスの変化が生じていることを物語っている。中国政府は引き続き改革を通じて経済成長と構造調整を促進する」と述べた。
中国の財務税制改革の方向性については次の3点を明らかにした。
(1)政府による規制を減らす。ここ数カ月で中国政府はすでに計165の審査認可項目を2回に分けて撤廃した。第3弾も打ち出す。
(2)営業税を増値税に改める改革を引き続き推進する。中国政府は2年間かけてサービス業の営業税を全て増値税に改める。歳入はある程度減るが、サービス業の急速な発展が促される。
(3)上述の過程において、中国政府は財政の収支バランスの維持に努力する。中国は今年減税と同時に支出を削減する。中国政府はすでに各機関の一般歳出の一律5%削減を決定した。これと同時に財政政策の安定性を保ち、改革を通じて財政の持続可能性を確保する。財政赤字のGDP比は2.1%となる見込みだ。
楼部長は「中国政府が2008年のような大規模な景気刺激策を再び打ち出すことはない。改革を通じて構造調整と都市化を推進し、市場の内生的作用をよりよく発揮し、成長と雇用を促進する。中国は世界経済の趨勢も緊密に注視する」と表明した。(編集NA)
「人民網日本語版」2013年7月21日