「ネットで中国製品」が「中国製」の追い風に
中国中央テレビ局(CCTV)がこのほど放送したある場面が視聴者に深い印象を与えた。それは、カツラが流行中のナイジェリアで、おしゃれな女の子がパソコンのマウスをクリックすると、数日後に中国からファッショナブルなカツラが送られてきた、という映像だった。「広州日報」が伝えた。
ナイジェリアの女の子がインターネットで中国からカツラを買う。これは特別なケースではない。国境を越えたインターネットショッピングは、世界で今、猛烈な勢いで発展する電子商取引(eコマース)の新業態として、中国の対外貿易における希望の光になっている。「ネットで中国製品」は始まったばかりだが、世界的な意義は決して小さくない。
中国の巨大な製造業が「ネットで中国製品」にとってしっかりした物的基礎となっており、日々成熟するeコマース技術やますます発達するグローバル物流・配送システム、そして世界を席巻するネットショッピングブームが「中国製」(メードインチャイナ)の海外進出に絶好のチャンスを提供している。言い換えれば、「中国製」と「ネットで中国製品」が「最良のパートナー」になるのは当然ということだ。このことは一連の数字からも証明される。輸出の伸びが鈍化する一方で、中国の国境を越えたeコマースがこれまでにない勢いで発展している。
国境を越えたネットショッピングの最もわかりやすい利点は、中間の段階が省かれることで、海外の消費者は高品質の中国製品を低価格で買えるようになる。海外の消費者がネットで中国製品を買いたがる大きな理由は価格差だ。たとえば、国境を越えたネットショッピングで非常に人気があるウエディングドレスの場合、欧米では1着あたり2000ユーロ(約26万2千円)ほどするが、中国からネットで買えば200-300ドル(約2-3万円)で済む。
ネットで中国製品を買えば消費支出をかなり抑えることができる。そこで「ネットで中国製品」は米国、ロシア、ブラジル、ウクライナ、欧州諸国の消費者の間で大流行しており、世界を巻き込もうとする勢いがある。