中国、来年初目より「単独二胎」政策が試行か (2)
人口データが計画出産政策緩和を後押し
人口学の学者の間では、計画出産政策を緩和しても、人口爆発が起きることはなく、逆に男女の産み分けなどが原因の男女比不均衡の問題が改善され、社会の問題が解決できるとの見方が普遍的だ。
1980年代中期、同委員会は甘粛省の酒泉市や山西省臨汾市翼城県、河北省承徳市、湖北省恩施土家(トゥチャ)族苗(ミャオ)族自治州の4つの地域の農村を、夫婦双方が一人っ子であるかや一人目の子供の性別にかかわらず、子供を二人産める「二人っ子政策」試行地に指定した。
試行地の結果と見ると、1990年代より、酒泉市の出生率や自然増加率が継続的に下降し、甘粛省や中国全土の水準を常に下回るなど、反対の立場を示していた人が懸念していた人口爆発は発生しなかった。
そして2010年11月に中国全土で実施された国勢調査で出された主なデータも、中国の計画出産政策緩和を後押しする内容だった。
同国勢調査では、2010年11月1日の時点の中国大陸部の人口は13億4千万人で、2000-2010年の年間増加率は平均0.57%だった。また、60歳以上の高齢者の割合が13.26%で、新生児の男女比率は、女児100人に対して男児118.06人だった。
平均0.57%増だった出生率を見ると、1990-2000年の1.07%増に比べて、約半減するという、驚きの結果となっている。
一方、人口統計上でも重要な指標である、一人の女性が一生に産む子供の平均数を示す・合計特殊出生率が2.1であれば、人口は横ばいになるとされている。合計特殊出生率がそれより高ければ、将来の人口は自然増を示し、低ければ自然減を示すことになる。
中央民族大学理学院の副院長を務める、徐世英・統計学教授のチームは、同国勢調査の資料から、合計特殊出生率は1.18との結果をはじき出した。つまり、目安となる2.1を大きく下回っているということになり、同結果は多くの関係者に支持されている。
また、多くの統計学者や人口学の学者は、報告漏れなどの要素を考えて、最も高めに考えても1.65以内だとの見方を示している。(編集KN)
「人民網日本語版」2013年8月4日