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毒ギョーザ事件、石家荘で初公判

 数名の日本人が中毒症状を呈した石家荘「天洋食品」製毒入り冷凍ギョーザ事件の初公判が30日、河北省石家庄市中級人民法院で開かれる。新華網が伝えた。

 日本の各メディアは、「毒ギョーザ事件」開廷のニュースに高い関心を示し、十数人の記者が日本から石家庄市に入って取材を行った。

 日本厚生省は2008年1月30日、在日本中国大使館を通じ、国家質量監督検疫検験総局(質検総局)に対し、日本の一部消費者が、石家荘天洋食品加工工場で製造された冷凍水ギョーザを食べて食中毒を起こした件に関して報告した。同日付の日本メディア報道によると、2007年12月末から2008年1月22日の間に、千葉県と兵庫県に住む3家族10人が、河北省天洋食品加工工場で製造された冷凍水ギョーザを食べた後、次々と嘔吐や下痢などの中毒症状を呈したという。

 中国政府は事件後ただちに、この一件を高く重視し、国家品質検査総局は専門家調査チームを立ち上げ、河北省出入国検験検疫局に対し、天洋食品の製品サンプルと原材料・補助材料を検査するよう命じた。2008年1月31日午前、質検総局の調査チームが石家荘に駆け付け、同社工場の実地調査を行った。天洋食品工場は生産停止を命じられ、同社製品は全て没収され、その後も中日両国による一連の調査が続けられた。中国側は、質検総局と商務部の合同調査チームを日本に派遣し、日本側と事件をめぐる協議を行った。日本側も、内閣府、厚生労動省、農林水産省、外務省各省の担当者で構成された調査団を石家荘天洋食品工場に派遣し、実地調査を実施した。

 中日両国が承認した検査測定方法と検査測定器を用いて中国検験検疫科学院が行った検査測定の結果、日本に派遣された中国側調査チームが日本から持ち帰った冷凍水ギョーザサンプル(各サンプルの生産時期:2007年10月20日・10月19日・6月3日・11月1日。1袋40個入り。1個あたり重量14グラム)からはいずれも、農薬は検出されなかった。

 中毒事件は、中日両国の消費者に大きな衝撃を与えた。中国政府は、事態に対処するため、捜査・検査など各分野の専門家を全国から選抜し、特別捜査チームを立ち上げた。中国の警察は、大量の警察力を投じて訪問調査を実施、犯罪が行われた時期と事件発生時期の間がかなりあいていたことや、現場での客観的物証に乏しいことなどの捜査上での困難に負けず、苦労の多い地道な捜査を根気強く続けた。

 2年間に及ぶたゆまぬ努力が実を結んだ。中国の警察は2010年3月、事件解決を発表した。同年4月2日、河北省石家庄市人民検察院の逮捕許可を経て、「毒ギョーザ事件」の容疑者・呂月庭が危険物質投入罪の容疑で逮捕された。

 呂容疑者は、男性・漢族、1974年4月23日生まれ、本籍地は河北省井◆(こざとへんにス、下にエ)。1993年4月から2009年10月まで、河北天洋食品工場で働いていた。賃金待遇や一部同僚への不満から、その腹いせに工場の冷凍庫に侵入し、注射器を用いて有毒のメタミドホス(有機リン系殺虫剤)を完成品のギョーザに混入させた。

 天洋食品工場は、1994年8月に中国食品生産加工企業衛生登録資格を取得、翌1995年8月には、偶蹄類動物肉の高熱加工製品を日本に輸出する資格を取得した。(編集KM)

 「人民網日本語版」2013年7月30日

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