コーラとスプライト、目と鼻を塞いで飲んでも区別できる? (2)
▽実験結果からの結論
目と鼻をしっかり塞いだ状態で飲み、コーラ・スプライト・ファンタを正確に判別することができたのは、10人中1人だけだった。ほかの9人は、3種類の炭酸飲料が全て同じ味に感じられたという。この結果から、ほとんどの人は、炭酸飲料の種類を判別することは不可能との結論に達した。
▽専門家による解説
湖南中医薬(漢方医薬)大学第一付属病院未病予防センターの李定文教授は実験結果について次の通り説明した。
「人は、飲食物に対し、主に嗅覚・味覚・視覚という3種類の感覚器官によって反応している。見た目に美味しそうで、良い香りがする食べ物に対して、食欲が湧いてくる。『酸っぱい・甘い・苦い・塩辛い』という5種類の基本的味覚は、舌が感知し、その他の味は、嗅覚などの助けを借りて感知する。視覚・嗅覚・味覚が三位一体となって、初めて『味』全体を感じることができるのだ」
「目をつむり、鼻を覆った場合、視覚機能はゼロになり、嗅覚機能は低下する。そうなると、味を感じるためには、味覚に頼るしかない。炭酸飲料のいくつかは、成分比が大変良く似ており、たいていの人は判別しづらい。嗅覚が働けば、炭酸飲料に含まれる二酸化炭素濃度を感知することができることから、判別がつきやすくなる」
「漢方薬を服用する時に、鼻をつまんで飲むと 特有の匂いをあまり感じることなく飲むことができるのと同じようなものだ。ただし、子供に薬を飲ませる時には、むせる恐れがあるため、鼻をつまんで飲ませてはならない」。(編集KM)
「人民網日本語版」2012年11月13日