北京の大気汚染深刻化 外国人悩ます「北京咳」 (2)
■「北京咳」は本当に存在するか?
北京大学人民医院呼吸器内科の何権瀛・主任は「『北京咳』に関して質問を受けることが多いが、医学上に『北京咳』という言葉はない。そのような症状は喫煙や暴飲暴食など、不適切な生活習慣や現地の気候、大気汚染などさまざまな原因によって引き起こされるもので、簡単に結論を下すことはできない。明確な証拠がないのに、『北京だけの症状』というのは北京に対する侮辱」との見方を示す。
一方、潘教授は取材に対して、「『北京咳』の症状は医学的には、人体の『耐久力』と関係がある。免疫力は人によって異なり、人によっては環境が変わると、『水が合わず』咳や下痢などに悩まされる」と指摘。「それを人々が『北京咳』と表現しているだけで、それほど気にする必要はない」との考えを示している。
PM2.5をめぐっては、2012年、北京でさまざまな政策が出された。例えば6月1日、微小粒子状物質の排出を規制した「京5基準」を導入し、高品質のディーゼルを販売している。また、第12次五カ年計画(2011-15年)の期間、中国全土の重点区域はPM 2.5の年間平均濃度を5%下げるように要求しているが、北京が12月に発表した大気汚染予防計画では、その3倍の15%と設定している。また、PM2.5の基準を超えている中国の半数以上の都市のうち、今の時点で、北京だけが、2030年までに、PM 2.5の値を国家二級基準に到達させる目標を明確に掲げている。(編集KN)
「人民網日本語版」2013年1月22日