中国の美食家・蔡瀾氏「日本人の料理への姿勢を見習うべき」
日本では香港映画制作者や美食家として知られる蔡瀾(チョイ・ラン)氏がこのほど、中国大陸で「蔡瀾作品自選集」を出版し、北京で数多くのサイン会や対談などを行った。蔡氏は、数多くの香港の映画・CM音楽を手がけた黄霑 (ジェームス・ウォン)氏、「ドラゴン怒りの鉄拳」(72)の脚本や「六指琴魔」など武侠・SFなど幅広いジャンルの小説を描いた倪匡(ニー・クワン)氏、「鹿鼎記」や「神雕侠侶」など数多くの作品が映画・テレビドラマ化されている香港武侠小説家の金庸(きんよう)氏と並んで「香港4大才人」と呼ばれており、4人の著作はすでに200冊以上に上る。
昨年、中国ではCCTVの食をテーマにしたドキュメンタリー番組「舌尖上的中国(舌で味わう中国)」の人気に火がつき、中国の食生活の変化が注目を浴びた。このドキュメンタリー番組のアドバイザーを務めた蔡氏は、欧米人は中華料理に対して化学調味料を使いすぎているというイメージを持っていると指摘。海外の中華料理店はほとんどが色鮮やかでカラフルな料理を提供しているが、それが中華料理の足かせになっているとし、「料理に対し絶えず研鑽を積んで勉強しようとする日本人の態度をぜひ見習うべき」と語った。
金庸氏は過去に蔡氏について、「非常に洗練された人物。見識も広く、多くのことに精通し、人情を理解し、人のために考えることに長けている。書や将棋などの高尚な趣味から酒、女、金、権力、文学、映画まで、何にでも通じている。映画、漢詩、書、金属・玉石、食文化に関しても、一流の有識者だと言える」と評価していた。(編集MZ)
「人民網日本語版」2013年1月22日