長沙で世界一高いビルが着工 建設期間わずか7カ月
湖南省長沙市望城区で20日、高さ838メートルの超高層ビル「天空城市」が着工した。完成すれば、アラブ首長国連邦ドバイにあるブルジュ・ハリーファの828メートルを10メートル上回り、世界一高いビルになる。中国新聞網が伝えた。
天空城市の高さは838メートル、建設費は約90億元で、2014年4月に完成する予定。地下6階、地上202階の計208階建てで、1-5階には小中高校、託児所、老人ホーム、病院が、6-15階にはオフィスが入り、16階以上はマンションやホテル、レストランの他、高さ・広さがバスケットボールコート56面分を上回るカラム・フリー(柱のない)スペース、8万6400平方メートルの立体有機農場、8000平方メートルのオープンスカイガーデンなどになる予定。このほか、長さ10キロにわたる歩行者通路が1階から170階までをつなぐ。
超高層建築物の建設には一般的に5-10年を必要とするが、天空城市の建設期間はわずか7カ月(基礎工事の期間を含まず)とされている。建設スピードがあまりにも速いことが、これまでに様々な憶測・懸念を呼んでいる。これを受け、同ビルの建設を計画した中国建設大手・遠大集団は公式サイトにQ&Aコーナーを設け、いくつかの質問に答えた。それによると、「高速ビル施工技術はこれまでに30余りの建築物で応用され、十分に検証されている。天空城市のパーツの90%は工場内で作られ、建設現場で行われる作業は通常の10%しかない。このため、わずか7カ月で通常の2倍の大きさのビルを建てることができる」という。
注目される耐震、耐風、消防など安全面の問題については、「天空城市は対称ピラミッド型構造を採用しており、非常に堅固で安定している。さらに成熟した技術であるビーム管構造およびルクセンブルクのH型鋼鉄を採用しているため、M9の地震でも倒れない。建築物の全ての鉄骨柱は防火パネルで包まれており、数百項目の強度試験、燃焼試験をクリア、耐火時間は3時間以上に達する。また、国内外の3つの研究所による風洞試験に合格し、中国の超高層建築物耐震措置審査にも合格した」としている。
遠大集団はこのほか、「天空城市は、いわゆる『ランドマーク』となることだけが目的ではなく、遠大集団の持続可能な建築技術および原則を応用した実用的な建築物だ。その意義は、中国の省エネ都市化の道を推進することにある」とした。
20日に着工したのは天空城市の基礎部分。遠大集団の報道官は「建物部分の建設が始まる前に記者会見を開き、質問に回答する。基礎部分は中国建築第五工程局有限公司が施工し、建物部分は遠大可建科技有限公司が施工する」と述べた。(編集SN)
「人民網日本語版」2013年7月22日