日本の鉄鋼企業 輝きを取り戻したのはなぜ
ある日本メディアがこのほど、日本の鉄鋼企業が輝きを取り戻したのはなぜかを論じる文章を発表し、新日鉄住金の株価が堅調で、激しい競争の中で優位に立ち、7年ぶりに鉄鋼世界一の地位を取り戻したと述べた。あるアナリストの指摘によると、鉄鋼産業における生産能力の過剰を背景として、日本の鉄鋼企業が好調なのは、技術力、省エネ意識、精密化管理と切っても切り離せないことだ。中国企業が生産能力の過剰という悪夢から解放されたいなら、技術水準を引き上げることがやはり核心になる。「国際商報」が伝えた。
ある日本メディアの報道によると、昨年、日本一の鉄鋼企業の新日鉄と3位の住友金属が統合して世界2位の鉄鋼企業の新日鉄住金株式会社が誕生した。今は株式市場が激しく変動しているが、同社の株価は同業他社に比べて堅調だ。実際、同社は株式の時価総額が5月末に韓国のポスコを抜き、世界最大の鉄鋼企業となり、7年ぶりに世界一の座に復帰した。
日本経済はまだ力強く回復しているとはいえないが、鉄鋼企業の統合効果が生産量の抑制、コストの引き下げ、海外業務の統合など多方面に現れ始めており、日本の鉄鋼企業は世界の鉄鋼企業同士の激しい争いの中、新たな優位を獲得している。
翻って中国鉄鋼産業の現状をながめると、生産能力の過剰が深刻で、利益が相当に薄くなっている。……鉄鋼企業で不安を抱えていないところはない。それでは国内で余った2億トンの鉄鋼をどのようにコントロールし、消化したらよいだろうか。中国鉄鋼産業は日本の経験から何を学ぶべきだろうか。
▽日本の鉄鋼の強みは?
日本経済はまだ力強く回復してはいないが、鉄鋼企業の統合効果が生産量抑制、コスト引き下げ、海外業務統合などに現れ始めており、日本の鉄鋼企業は世界の鉄鋼企業間の激烈な競争の中で新たな優位を獲得している。
外交・国際関係シンクタンク機関・察哈爾( チャハル)学会の王衝研究員(北京外国語大学公共外交研究センター研究員)の分析によると、鉄鋼産業はエネルギーを大量に消費する産業であり、1トンの粗鋼を生産するのに必要な石炭の量は国によって大きな開きがある。中国は1.5トン、米国は1トンだが、日本はわずか0.6トンだ。また日本は石油1000グラムに相当するエネルギーを使用して、10.5ドル分の価値を生み出すことができ、世界一だ。これは中国の7倍から10倍に相当する価値だ。日本の鉄鋼産業は生産量では中国と米国に次ぐ世界3位だが、高級鋼材の生産量では中国を上回る世界一、鋼材の輸出でも世界一だ。