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中国客船差し押さえ問題、乗客1121人が別便で帰国

 乗客・乗員約2500人を乗せた中国の豪華客船「海娜号」が13日、韓国済州(チェジュ)港に入港した後、同地の裁判所により差し押さえられた問題で、同客船の運営会社・海航旅業は北京時間15日夜10時半、乗客1121人が別の客船で帰国し、残りの538人は同客船に留まっていることを明らかにした。2500人は済州島で約40時間、身動きが取れない状態になっていた。海航旅業は16日以降も、残りの乗客が帰国できるよう、引き続き別の客船を手配するという。人民網が報じた。

 乗客が済州島から移動できない状態に陥ったのを受け、海航旅業は15日、公の場で謝罪を行い、乗客の部屋のタイプに基づき補償を行うことを表明した。1人当たり約2000元(約3万2千円)が支払われる。ただ、一部の乗客は費用全額を返金するように求めるなど、大きな不満を示しており、具体的な賠償に関しては、協議が続けられている。

 船上に残されている乗客に関して、海航旅業は声明を発表し、「乗客に対する保障を進めるため、応急業務グループが緊急手配を実施した。13日午後7時の時点で、船上ではスタッフ101人が3カ所のレストランで待機しており、乗客全員が食事をとれるよう、3つの時間帯に、1日6食を提供している。また、船上の全ての娯楽施設を開放しているほか、提供する娯楽イベントを7時間増やしている。さらに、最新の進展情報を継続的に放送している」とした。

 さらに、船上では医療サービスが無料で提供されているほか、国際電話も無料で利用できるという。現在、乗客200人近くが衛星電話を使って家族と連絡を取った。海航旅業は今回の事態を重く見、外国人の乗客に対しても終始関心を示している。

 海航旅業は声明の中で、乗客の理解と支持、乗員の努力に感謝を示したほか、客船が差し押さえられたことで、乗客に与えた不安などに対して謝罪した。また、「特に2人の乗客に注目している。1人は子供で発熱しており、もう一人は高齢者で心臓病を発症した。既に、現地の病院で治療を受けられるよう手配した。この場を借りて、心からのお詫びを申し上げたい。我々は今後も必要な支援全てを提供する。当社のスタッフを代表して、2人の回復を祈っていることを伝えたい」とした。

 済州裁判所は13日午後3時(韓国時間同4時)、中国の某企業の申請に基づき、「海娜号」の差し押さえを実施した。一方、通知を受けた「海航旅業」は、直ちに差し押さえ解除の手続きを行い、14日夜中3時、要求通り保証金30億ウォン(約2億7千万円)を現地の弁護士の講座に振込み、韓国側に差し押さえ解除を求めた。(編集KN)

 「人民網日本語版」2013年9月16日

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