ネットショッピングの「返品保険」の利用者増加
現在、多くの人に利用されるようになった便利なインターネットショッピング。ただ、「実物」を見ることができないというのが最大のネックだ。商品が送られてきてから、思ったのと違うことに気付き、返品しようと思うと、送料を自分で負担しなければならない。こんな時は、利用者にとってまさに「ダブルパンチ」となる。そんな中、利用者にとってはうれしい「返品保険」が登場し、話題になっている。南方日報が報じた。
「返品保険」とは、返品の申請があった場合、利用者がショップ側に送り返す分の送料を保険会社が負担するというサービスだ。同保険は現在、商品の正確な説明を約束していることを示す「消費者保障サービス」に加入し、保証金を納めているショップで販売されている商品(バーチャルや旅行商品、飛行機のチケット、宝くじなどは除外)のみを対象にしており、それ以外のショップは対象外となる。
ネットショッピングをよく利用するという王さん(女性)は、商品を購入する際、ほぼ毎回同保険を利用しているといい、「ネットショッピングは便利だけど、リスクも存在している。実物を見ることができないため、想像しているものとは異なる商品を購入してしまうこともよくある。ショップ側に送り返す時、送料を負担しなければならない。それなら、購入する時にちょっとお金を足して、『返品保険』に加入したほうがいい。そうしておけば、後の事を心配しなくて済む」と語っている。
2010年11月に登場した同保険には、利用者が送料を負担する場合とショップ側が負担する場合の2種類がある。現在、同保険が利くのは、中国の大手ネットショップ「淘宝網」のうち、「1週間以内なら、不良品以外の理由でも返品可能」な商品に限っている。利用者は5角(約8円)を払えば9元(約145円)、8角(約13円)を払えば11元(約175円)の保障を受けることができる。保証金の最大額は25元(約400円)。
ショップ側が利用者が送り返してきた商品を受け取り、第三者決済サービス「支付宝」で手続きをして代金を返還した時点で、保険会社は送料保障の申請の審査を始め、72時間後に利用者に振り込まれるという仕組みになっている。利用者が返品する際、利用した物流証明を正確に記入しなければ、スムーズに代金の保障を得ることができない点は注意すべきだ。
同保険の利用者が増加するのに従い、多くのショップがサイト上に「返品保険が無料で付いてくる」というサービスを打ち出し、集客に努めている。ただ、利用者からは、発送場所によって保障額も異なり、送料全額を保障してもらえない場合もあるなど、同保険にも不備がないわけではないとの声が上がっている。ショップの所在地が利用者の家からは遠い場合、送料が高くなり、全部を保障してもらえないことがあるというわけだ。この点、ある利用者は、保険料と保障額を自分で選択できるようにすればもっといいと提案している。
また、同保険は「返品」だけが対象で、「交換」の場合は対象にならない。そのため、交換する場合、利用者はショップ側と、どちらが送料を負担するかを話し合わなければならない。(編集KN)
「人民網日本語版」2013年10月23日