第一生命、中国合弁会社設立を断念
一年余りに渡り準備を進めてきた華誠人寿保険有限公司(以下、華誠人寿)だが、ついに開業することはなかった。同社の2大株主の1社、第一生命保険株式会社(以下、第一生命)はこのほど、中国華電集団公司(以下、華電集団)との合弁会社設立を断念したと発表した。その主因は、「合弁会社の経営戦略および目標について、双方の意見に大きな開きがあったため」だという。東方網が伝えた。
第一生命北京事務所の担当者は2月20日、インタビューに応じた際に、「当社は華電集団と、プロジェクト中止後の事後処理について協議を行っている。最終的な決定が出るまで、華誠人寿の設立準備チームは通常通り業務を行う」と述べた。
華誠人寿設立準備チームの担当者(華誠人寿の董事長就任を予定していた)であり、中国保険監督管理委員会人身保険監管部の元副主任の◆●生氏も20日、「第一生命と華電集団の合弁会社設立は、経営理念が一致しなかったため、最終的に物別れに終わった」と語り、◆氏本人については、「まずは現段階の人員・資産の処理といった事後処理を行ってから、次のことを考える」と話した。
華電集団側は、内容が敏感であり、経営層の支持を仰ぎ意見を統一する必要があるとして、インタビューに応じなかった。
◆設立準備期間を延長
第一生命と華電集団が株式を50%ずつ保有し設立する予定であった華誠人寿は、2011年10月末に中国保険監督管理委員会の認可を獲得し、本社を北京に置くこととした。しかし設立準備期間内に、同合弁会社の経営戦略に対する双方の溝が埋まらなかったため、設立準備期間が2012年10月に終了する前に、中国保険監督管理委員会に対して準備期間の延長を申請した。