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中国で不法外国人による事件頻発 その背後にあるものは? (2)

▽外国語教師への過度な崇拝が不法就労を招く原因に

 唯さんは、「就労ビザ取得の最も簡単な方法は、英語教師になること」と語る。一部の外国人は英語の専門家でもなく、教育学を専攻したわけでもないにも関わらず、中国で英語教師になろうとしているという。「一般的に、外国語学校は宿泊場所を提供してくれ、給料もあり、1カ月に20時間ほど教えるだけで良く、余った時間は自由に使える」。

 ドミニック氏は、「就労ビザは出せないが、その代わり給料が高いという外国語学校も多い。こうした場合は、ビザ手続きの仲介機構に頼むことになる。英語教師に対する要求は極めて低く、中国ではいたるところで英語を教える外国人を必要としている。このため、多くの外国人は中国でアルバイトをしながら旅をしている」と語る。

 記者が某外国語学校に、「外国人の友人のために仕事を探している」と問い合わせてみると、同学校の担当者は「その外国人の最終学歴証明さえあれば、電話面接だけで雇用を決める」と回答した。

 21世紀教育学院の熊丙奇副院長は「『外国人教師への崇拝』は、外国人が中国に滞在できる大きな理由となっている。近年、一部の教育機構は『教師は全て外国人』とうたい、生徒募集の宣伝を行っている。消費者も理性的な分析をせず、外国人教師のレベルは中国人教師より高いと単純に考えてしまう。このため、無資格の外国人も高給職を手に入れることができる」と語る。

▽外国人の違法行為、コストは低い

 「中華人民共和国外国人入境出境管理法実施細則」の規定によると、「3つの不法」に当てはまる外国人は、罰金または拘留に処せられ、出国命令が出され、深刻な場合は強制送還となる。犯罪を構成する場合は、刑事責任を追及するとされている。

 しかし現在のところ、必要時に刑事責任の追及や強制送還となるのを除き、罰金額は軒並みそれほど高くない。不法出入国者は1千元以上5千元以下の罰金、不法滞在者は警告もしくは不法滞在1日あたり500元の罰金(最大1万元)、不法就労者は5千元以上2万元以下の罰金、無断で外国人を雇用した企業・個人は、雇用を終了するほかに1人当たり1万元総額10万元以下の罰金とされている(不法就労した外国人の送還にかかる全ての費用は企業が負担)。

 ドミニック氏は、罰金額を高めるほかに、外国人の出入国および中国での就労面の管理を強めるべきとしている。「国は外国人に対する管理を強めるべき。いかなる国も法律法規を遵守する外国人を受け入れたいと考えている。『不法の輩』は歓迎されない」。(編集SN) 

 「人民網日本語版」2013年12月18日

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