人民元の国際決済機能が強化 世界13位の決済通貨に (3)
■多国籍企業は人民元に依然慎重姿勢
ロイター通信は6日の報道で人民元国際化の直面するもう1つの障害として、多国籍企業が人民元に対して依然慎重な姿勢であることを挙げた。SWIFTの報告も米国市場での人民元決済業務のパフォーマンスが平凡なものであることを示している。2012年12月の米中間の決済の95.5%は依然ドル建てであり、人民元建ては0.3%に過ぎない。SWIFTの人民元担当者は「人民元が米中間の決済通貨となるには、米ドル建て決済のみという習慣、米ドルのみを扱うシステムの改造を含む何重もの試練を克服する必要がある」と指摘する。
中国周辺の新興国の企業の人民元に対する認可度の高まりも待たねばならない。タイ銀行北部支店のシニアエコノミストは「タイ企業と中国企業の貿易決済における人民元の割合は1%に満たない。タイ企業は米ドル建て決済に慣れている。タイ企業に対する両国の商業銀行による人民元建て決済の売り込みでは、人民元建て決済が可能なことを知らない企業があったし、こうした企業の提携先は多くの国に及ぶので、人民元を手にした後にどう使用し、投資するのかも大きな問題となる」と指摘する。
全徳健氏は「中国は人民元建ての貿易決済と投資を引き続き積極的に奨励すべきだ。そうして初めて外国企業の米ドル依存習慣が徐々に変わり、オフショア人民元の規模も徐々に拡大する。また、人民元が国際貿易決済の一角を占めたいのなら、中国の関わる貿易の決済だけでなく、他の国々の間の貿易にまで広め、人民元が決済を仲介するようにすべきだ」と指摘する。(編集NA)
「人民網日本語版」2013年3月18日