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日本の経済発展支えた産業スパイ 次のターゲットは新興国 (3)

 ◆輝かしい成果

 日本の産業スパイ活動は、米国の大学に派遣した留学生や学者を利用し、米国の学術機関の科学技術研究情報を収集している。

 カリフォルニア大学バークレー校のジョンソン教授は1980年代に、「カリフォルニア大学の日本人留学生は私に、サンフランシスコの日本国領事館の職員が、生物科学技術に関する情報を報告するよう指示されたと語った。カリフォルニア大学はこの分野で、世界トップの地位を占めている」と語った。

 マサチューセッツ工科大学の研究者は1990年秋、「日本人留学生は政府からの命令を受け、本校の実験室の研究チームへの接触を試みた」と述べた。

 米オハイオ州Cleveland Clinicに勤務していた日本人学者の芹沢宏明氏と岡本卓氏は1999年6月に辞職・帰国し、日本理化学研究所に転勤した。米国は2年後、この2人の日本人学者が同病院の情報をすり替え、アルツハイマー病の遺伝子に関するサンプルを盗み出し、日本理化学研究所に引き渡したと糾弾した。

 CIA元職員のジョン・クイーン氏は、日本政府の産業スパイ活動を「大規模、精密、持続的」と表現した。日本の産業スパイの持続的かつ効果的な活動により、ある米国の専門家は、日本人はわずか数十億ドルで、西側諸国のほぼすべての技術を日本に移したと驚いたほどだ。この金額は、米国の毎年の科学研究費用の10分の1のみだ。

 日本のグローバル企業の産業スパイもまた、CIAの多くの機密文書を入手しており、その中には「宇宙戦争計画」に関する機密の技術情報が含まれる。

 米サイエンス・アプリケーションズ・インターナショナル(SAIC)のプロジェクトマネージャーのロナルド・ホフマン氏は1985年、同社の「宇宙戦争計画」の秘密研究のソフトを、75万ドルの価格で日産自動車、三菱重工、IHIなどに売却した。このソフトはその後、日本民間航空計画に使用された。

 アメリカ国家安全保障局(NSA)が1982年に、三菱のワシントン事務所が東京に送った情報を入手し、暗号を解読し翻訳したところ、驚くべきことが明らかになった。この情報は、CIAが米国大統領と国家安全保障会議(NSC)の委員に提出した、イラン・イラク戦争に関する機密クラスの日報だったのだ。

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